20年以上も前のこと。烏山さん夫妻の元に、こんな話が舞い込んできました。
「私の家族が日本で出稼ぎをしているのだけど、工場で事故があって右手を失った。
でも、エージェントは何もしてくれない…。どうしたらいいんだろう…」
烏山さん夫妻はすぐに、仲良くしていた日本の神父さんに連絡し、その神父さんが動いてくれたおかげで
彼は労災認定を受け、きちんとした治療を受け、帰国後もずっと障害年金をもらえることになりました。
HOJに恩義を感じていたその彼が、今日、家族を連れてHOJを訪問してくれました。
彼が工場で稼いだお金と、労災で得たお金で、弟さんが大学まで通って看護師の資格を取り、
アメリカで働いてアメリカ人の看護師さんと結婚して家族をもうけて、今ではとても楽しく暮らしているとのこと。
「あの時助けてくれなかったら、この幸せはなかった。この甥っ子たちもいなかった。本当に感謝しています」
アメリカンなサイズとデザインのTシャツと帽子、アメリカンなサイズと味のお菓子をたんまりもらいました。
イージェイがラッパーみたいになってます。(笑)
ネルジーにももらった帽子は大きすぎるようですが、本人はすごく気に入ったようで、
さっきかぶったまま水浴びしようとして「いったん脱ぎなさい!誰も盗らないから!」と叱られてました。(笑)
話を聞いてすぐに動いた烏山さん夫妻と佑川神父さん。
ちゃんと申請すれば手厚い支援をしてくれる日本の制度。
そして、恩義を忘れずにHOJに恩返しに来てくれた彼の人間性。
世の中捨てたもんじゃないな、と、しみじみと思わされました。