あけましておめでとうございます!
みなさんのおかげで、またこどもたちと一緒に新たな年を迎えることができました。
本当にありがとうございます!
これからもこどもたちと一緒に、楽しく、笑って暮らしていきたいと思います。
こどもたちの成長を見守ってもらえるととても嬉しいです。
多くの子が「里帰り」したので、ハウスオブジョイには4人のこどもと、2人の卒業生、
そしてユキさんと私の8人が残って年越しを祝いました。
こどもたちの大好物の甘い甘いスパゲティー、さらに甘いマカロニサラダ、そして鶏の丸焼き。
その横で私は年越しそばをすすり、こどもたちに「まずそう」と笑われました。
ダバオでは禁じられている「花火」もこの村では公式に認められていて、
市場から田舎の村にしてはかなり立派な花火が上がりました。こどもたちも大興奮でした。
さあ、いよいよ2014年ですね。今年はどんな楽しいことが起きるか、今から楽しみです。
それではみなさん、よいお年を!(私はこの挨拶は新年にこそふさわしいと思っています)
さて、ほとんどの子が里帰りしましたが、何人かはHOJに残って新年を迎えます。
見てください、この曲者ぞろい!(笑)
手のかかる子は海につけるに限ります。夜きちんと寝てくれるのでね。
考えてみれば、この子たちはみんな、ここ2年のうちにHOJにやってきた子たちです。
なるべく楽しい年末年始を送らせてあげたいですね。
でもまあ、今年はユキさんが一緒に過ごしてくれるので、私はとても楽してます。
こどもと一緒に起きて朝の掃除、こどもたちを褒めて叱って洗濯、炊事、
夜はこどもたちのために子守唄まで歌ってくれています。大感謝ですね。
ウィリアムとアルチーも残って手伝ってくれているので、本当に私は久々の「休暇」って感じです。
そんなわけで、一番やりたいことをやることにしました。
工具をズラリと並べて、何か修理するのかと思いきや…やってるのは録音です!
私が15年前にノコギリを弾く芸を身につけて以来、いつかやろうと思っていたネタがありまして。
はい、工具だけを使って音楽をつくってみました!
曲はもちろん「カーペンターズ」からです。(笑) お時間のある方はぜひどうぞ!
ハウスオブジョイを「楽しい孤児院」にしていくには、
何よりも私自身が楽しんで暮らさなきゃいけないと私は思います。
言いわけがましいですね。遊んでるだけのくせに。(笑)
まあ、今年もあと数日、みなさんも楽しく過ごしましょう!
これは、2013年のクリスマスに、ミンダナオ島の片隅でおきた奇跡の話です。
ちょっと長いですが、読んで損はないと思います。そのくらいすごい話です。ではどうぞ!
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こどもたちを親戚の家に送り届け、ハウスオブジョイに戻ってきて一休みしていた私は、
「クリスチャンのお母さんって人が来てるよ」と言われて起こされました。
ハウスオブジョイにはクリスチャンという名前の子が一人いますが、
彼は幼いころに両親をなくしたはずで、里帰り先もないので、
こどもの頃に面倒をみてくれていた近所のおばさんの家で年末年始を送ることになっており、
マティという町まで先日連れて行ったばかりです。
そのクリスチャンなわけはないよなあ…、マティのおばさんが来たのかな?
それとも、他に誰かクリスチャンっていたっけ?よくある名前だからなあ…
などと考えながら行ってみると、
そこには、見知らぬ女性が何人ものこどもを連れて立っていました。
その顔を見た瞬間に、私は彼女が、クリスチャンの実の母親であると確信しました。
もう、疑いようもないほどに、そっくりだったんです!
連れているこどもにも、クリスチャンと似た顔立ちの子が混じっています。
そう、彼には弟や妹もいたんです!!
どうして生き別れになったのか、今までどこで暮らしていたのか、
今はどうやって暮らしているのかなどを聞いてから、
「どうしてここにクリスチャンがいると分かったのか」を尋ねると、彼女はこう答えました。
「わたしの姪っ子に聞いたの」
姪って誰のこと?とさらに聞いてみると、彼女は言いました。
「ほら、最近までここに住んでた女の子いるでしょ?今はバナイバナイに住んでる…」
えええええええ!!それってまさか、ロサガマイのこと???
私は確認のために部屋に駆け戻り、写真をかき集めて彼女に見せました。
「ひょっとしてそれってこの子?」
「そうそう、これ、私の姉さんの娘なのよ。実家に戻ってるって聞いたから、
クリスマスに会いに行ったの。で、この子にハウスオブジョイのことを聞いて。
話の中に出てくるクリスチャンって子がなんか、私の子のような気がしたから来てみたの。」
…ということは……ええええ!!
クリスチャンとロサガマイは、いとこ同士だったんです!!!
なんという衝撃の事実!!私は心が震えました。今でも文章を書きながら震えてます。
このブログをずっと読んでくれている方や、ハウスオブジョイに来たことのある方は、
知っていると思います。この二人が、単なる「施設の仲間」以上の絆で結ばれていたことを。
4年前の3月に入ってきたロサガマイと、同じく4年前の7月に入ってきたクリスチャンは、
すぐにまるで、姉弟のように仲良くなりました。
二人とも施設内に兄弟姉妹がいないことも、二人を近づけたのかもしれません。
二人の仲の良さを示すエピソードはたくさんあります。
一緒にジャグリングやサーカス技を練習したこと。
自分の誕生日を知らなかったクリスチャンに、
「誕生日を作っちゃおう!どの日がいい?」と持ちかけたら、
「ロサガマイの隣の日がいい、そしたら忘れないから」と答えたこと。
二人で家出して、バスをヒッチハイクして隣町まで行ってしまって大騒動になったこと。
学校の陸上大会で、二人揃って優勝して、賞品に米をもらってスタッフに大喝采されたこと…。
4年間、二人は、こんなにも仲良く一緒に暮らしながら、
いとこ同士であることをお互いに知らなかったんです。
「実は兄弟でした」とか「実は親戚でした」なんていうのは、
小説や漫画では、あまりにも使い古された、逆に興ざめするようなストーリーですが、
まさか、それがこんなに身近で起こるとは!クリスマス、おそるべしです。
さあ、こうなったらなんとしても、この二人を再会させてあげたいですね。
ロサガマイのお父さん、クリスチャンのお母さん、
クリスチャンをかわいがってくれているマティのおばさん、
そしてロサガマイとクリスチャン。
全員が幸せになるような物語が、ここから始まることを、私は強く祈ります。