今日は下口神父さんと一緒に、レイアンのお墓詣りに行ってきました。この地域のお墓は土葬が一般的で、
「土に埋めるだけ」「セメントで覆う」「さらにタイルで覆う」「屋根もつける」とお金をかけていくんですが、
レイアンのお墓はタイル張りで屋根もついていて、さらにはキレイに清掃されていました。

年に一度、11月のお墓参りの時期にしかお墓の手入れに来ない人が多い中、
レイアンの親族は足しげく通ってお墓を守っているのでしょう。
いかにレイアンが親族に愛されていたかが分かります。

下口神父さんの奨学生の中でも特別優秀だったのでHOJのジュニアスタッフになって働きながら大学にも通い、
卒業後は正式にスタッフになって、数々のこどもたちの面倒を見てくれていました。
今いるジェレミーやジェイエムも、小さい頃レイアンにはずいぶんお世話になっています。

大学時代からの恋人が警察官の採用試験に受かったタイミングで、こどもたちに祝福されながら結婚。
その後妊娠、出産を経て、HOJの仕事を辞めて、子育てに専念していました。

4年前、コロナで町がロックダウンされていた時に病気で倒れ、亡くなってしまいましたが、
2人のこどもたちは町の学校に通っていて、10歳になる上の子は毎年成績優秀者で表彰されているそうです。
きっと小さい頃からレイアンがしっかり育てていたんでしょうね。

HOJにとっても大切なレイアンのことを、改めて思い出すきっかけを作ってくれた下口神父さんに感謝です。
今後とも奨学金プロジェクトというかたちで地域とつながっていきたいと思います。
2003年から10年に渡って、HOJ近隣のこどもたちの学習支援をする「カシンカシン奨学金」を支えてくれていた、
長崎の下口神父さんが15年ぶりに遊びに来てくれました。お久しぶりです!ありがとうございます!

神父さんはご自身の活動を書籍化されているんですが、その本にカシンカシン奨学金のことも写真つきで載っていました。
それで「この写真の子の現在に会いに行ってみよう!」ということになり、
私の記憶で「確かこの顔は…シャロームの漁村にいたはず!」と神父さんと一緒に漁村へ行きました。
変わらない海の風景と、昔よりも家や船が増え、村が発展している様子に神父さんも喜んでいました。

そして「この顔知らない?」と探し回ると…アッサリ見つかりました!
2人ともこの村の名物産婆さん、スィンタさんの孫で、写真に写っていたのは10歳か11歳の頃。
その後、この奨学金のおかげで中学2年生まで通えたそうです。
2人とももう立派にお母さんになっていて、2人合わせて7人いるこどもたちは、ちゃんと学校に通っているそうです。
これは大成功の事例ですね!神父さんも大喜びでした。

フィリピンでも社会保障制度が少しずつ整備されてきており、親がきちんと行政手続きを行えば、
こどもの就学援助や、医療援助はけっこう受けられるようになったんですが、それはあくまでも
「親がきちんと行政手続きを行えば」です。行政手続きには当然、読み書きのスキルが必須で、
それ以上に「フィリピンの行政窓口の理不尽さ」に耐えられる力が必要です。

フィリピンの学校教育は、ある意味でこの「理不尽に耐える力」を養う場でもあると思っています。
それでいいのか、という気もしますが、中学校まで行ったような子たちは、
明らかに「今我慢すれば後で得する」という選択ができるようになっています。
コロナで対面授業がなくなったタイミングでカシンカシン奨学金はいったん活動を停止し、
その後も物価高と円安の影響で、再開のタイミングをはかっていたところだったんですが、
今回の邂逅から、ぜひまたやりたいと思います。今年の秋の日本への「出稼ぎ」頑張ります!
中1のジャンデルに出た英語の宿題が「自分の家を英語で紹介する5分の動画を作りましょう」。
この田舎でも、中学校にこどもが通っているような家庭で、誰もスマホを持っていないということはないので、
「ネットで調べなさい」という宿題はよく出ていましたが、なんと動画撮影&編集とは…。

さっそくアスカさんに撮影係を頼んで、HOJの敷地内を案内する動画の撮影が始まりました。
「これが図書館です。日本から寄付してもらった本がたくさんあります。英語の図鑑とかもいっぱいあるし、
日本語の絵本もあります。ビサイヤ語の翻訳が貼ってあるのでみんなも読めます。
僕のお気に入りは『エジプトの歴史』っていうこの本です」
みたいなことを英語でアドリブでしゃべってます。すごい、やっぱり賢いですねー。

撮影したタブレットでそのまま編集作業。いつの間にそんなの覚えたの?と思ったら、
ジェレミーがやってるのを横で見ていて覚えた、とのこと。
クラスのみんなもできるの?と聞いたら「女子はたいていできる。男子はボクと友達の3人くらいかな」とのこと。
なるほど、女子は延々と自撮りして、撮った写真を加工してITスキルを磨いてますからね。(笑)

日本の教育現場だと「クラスのみんなが同じ端末を持っているわけじゃないから」といった理由で
全員に同じものを配るまで、こういう授業や宿題はできないような気がします。
そうやって公平であろうとする態度は素晴らしいと思う一方で、
「持ってるやつが有利なのは当たり前、持ってなくても、いかにいい端末を借りられるかも実力のうち!」みたいな感じで
雑な競争に放り込まれている世界のこどもたちが、どんどん力をつけていっているのも事実です。
どちらが正しい、というものでもないですが、HOJのこどもたちには「ラッキー」だと思える環境を整えていきたいと思います、