昔HOJの奨学生だった18歳の女の子が、病気で死にかけている、ということで、
隣町のマティの病院まで行ってきました。
女の子はシャロームハウスのそばに住んでいる名物マッサージ師、スィンタさんの孫で、
メロディーという名前は、大昔からHOJを知っている方なら覚えているかもしれません。(写真左)
マティの公立病院は金持ち用と一般用に分かれていて、金持ち用はホテルのように立派ですが、
一般用のほうは窓にガラスもなく、一部屋にベッドがずらりと並べられ、
あふれた患者が廊下や階段の踊り場で寝ているような状態です。
病院は前払い制で、診察と入院は無料同然でできますが、治療にはお金がかかります。
保険に入っていないメロディーの家族には当然払えません。
そこで、役所の人に交渉して、治療費をまけてもらうことにしました。
役所をめぐって、アイダさんの人脈と、スィンタさんの知名度で、治療費を無料にしてもらえました。
これでメロディーもひとまずは安心です。
それにしても、医療現場に貧富の差があらわれるのを見ると突きつけられるものがあります。
トンガやキューバは医療が無料だそうです。フィリピン政府にも見習ってほしいものです。
さて、マティに行ったのでパルミタ一家をたずねてみました。
ピンピンとディンディンはちゃんと中学校に通っています。もうすぐ卒業です。
なんと、「レンタル自転車」という、周りの誰も思いつかなかったビジネスをはじめたのです。
4台ある自転車のうち、使っていない3台を、1時間5ペソで貸す、というサービスで、
一日に1キロ~2キロの米を買うくらいの収入になるそうです。
無職で家に待機しているアイキにも「自転車番」という仕事ができたわけで、
これはミニマルビジネスモデルとして、フィリピン中に広まってもいいんじゃないかと思います。
ジープやバイクに乗るより健康でエコですしね。
ドの生活力のたくましさには、本当に驚かされます。尊敬します。
私たちも知恵をしぼってがんばらなきゃいけませんね。