ダバオに行って、DVDの発送作業を済ませました!
緩衝材つきのパッケージの中には、DVDと、こどもたち手書きのサンキューレターが入っています。
10日~14日で着くそうです。クラウドファンディングで支援してくれたみなさん、お楽しみに!
さて、最後の作業も終わったので、HOJに戻ったんですが、
日曜日だというのに街にも道にも誰もいない、不思議な気配。
いったい何が起きたのか?と思いきや…今日はマニー・パッキャオの世界タイトルマッチでした!
フィリピンの英雄的ボクサー、マニー・パッキャオは、実質10階級を制覇していると言われている、
ボクシング史上に残る選手です。貧しい出身ながら、自らの才能と努力でスターダムに上り詰め、
いまでは国会議員も務めるほどです。(写真はフィリピンのニュースサイトからの転載です)
彼の試合の日は、老若男女、貧富の差も宗教の壁も超えて、すべてのフィリピン人がテレビにかじりつきます。
普段は渋滞している道にも、車は一台もありません。軍や警察による検問もありません。
これじゃあ反政府組織は移動し放題じゃないか、とも思いますが、ご心配には及びません。
彼らもテレビにかじりついているからです。
数年前、人質をとって山にたてこもっていた反政府組織の末端構成員たちが、
「このままではパッキャオの試合が見れない」と言って人質を解放して投降したのは有名な逸話です。
HOJに到着したとき、全部で12ラウンドの試合はすでに半分が終わっていましたが、なんとか間に合いました!
スタッフたちもこどもたちもテレビにかじりついて応援しています。
言い方は悪いですが、貧しい出身のフィリピン人が、アメリカ人をボコボコに殴っているわけですから、
ずっといろいろな国に搾取されてきたこの国の人たちにとっては、留飲の下がる思いでしょう。
KOこそとれませんでしたが、判定結果は3-0でパッキャオの圧勝!
スタッフたちは「KOすると番組が短くなって広告収入が減るから、わざとKOしないんだ」と言っています。
そのくらい、パッキャオの強さを信じているのでしょう。
ちなみに男の子たちはさっそく「ぼくもボクサーになる!」とボクシングごっこに余念がありません。
台風の被災地などへの支援活動でも有名なパッキャオ氏。
そろそろ年齢的には現役はつらいでしょうが、第二、第三のパッキャオが育つまでは、
フィリピン人の希望として、もう少しがんばってほしいところですね!