2009年にHOJにやってきて、2013年までいたロサガマイ。
明るく元気な人懐っこい、スポーツ万能な子でした。覚えている方も多いと思います。
お父さんが見つかり、調査の結果、再婚相手が良かったのか深酒することもなくなったようなので、
2013年からお父さんと一緒に暮らすようになりました。
HOJにいた頃はジュヴィーやジュリアンと同じ学年だったので、順調にいっていれば
3月に小学校を卒業したはずです。さあ、元気にしているでしょうか?
家を訪ねていくと、HOJにいた時と同じ明るい声で「コヤシン!」と駆け寄ってきました。
見るからに元気そうで安心しました!
本人や近所の人の口振りからしても、生活は安定していて、継母との関係も良好なようです。
問題の父親も、真面目に近所のココナッツオイル工場で働いているようです。
幼いころに別れ別れになってしまったお姉さんとも再会して、ロサガマイはとても幸せそうでした!
ただ、残念なのは卒業させてもらえなかったということです。
なんでも、卒業に必要な出生証明書の提出が遅れたために先生に断られたのだとか…。
フィリピンのお役所主義にはときどき怒りを覚えます。
HOJも役所からいつも、見当違いの「指導」を受けてますからね。
でも、本人はそれほど気にしていない様子です。
それもそのはず、フィリピンの学校制度は今年度からついに「公教育12年制」が始まるんです。
つまり、小学校6年間の後、これまで4年間だったハイスクールが6年間になるんです。
最初の4年が「中学校」、最後の2年が「高校」と区分されることにはなっているんですが、
あまりこのことは周知されておらず、「ハイスクールが6年になる?じゃあ無理だ」
となっている家庭がたくさんあるのが現状です。
ロサガマイは今年で16歳。田舎では働き始めても全然おかしくない年齢です。
そもそもハイスクールに6年いけるとは思っていないので、
18歳までに小学校を卒業できれば十分、ということなのでしょう…。
本来、今回のフィリピンの公教育12年制の導入は「落第制度の撤廃」「年齢と学年の一致」とセットだったはずなんですが、
過渡期の混乱なのか、他は今までのシステムのまま、ただ期間が延びてしまった感じです。
このままではフィリピンの貧富の差はさらに埋めがたいものになっていくでしょう。大変に由々しき問題です。
奨学金システムをさらに充実させて、なんとかこの流れに対抗したいと思います。
みなさんご協力よろしくお願いします!