高畑さんと一緒に、ダバオの農業専門学校に行ってきました。
この学校は、毎年HOJに来てくれているあの阿部さんが、昔協力隊時代に先生をしていた学校で、
今では阿部さんの教え子たちが先生になって運営されています。

ダバオの大金持ちが建てた私立の全寮制学校ですが、営利目的ではなく、なんと授業料は無料!
その代わり学生たちは午前中は農場の仕事をすることになっています。
その作業が午後の座学とリンクしていて、実践的に学べるわけです。素晴らしいですね。

40へクタールあるという農場では、販売用に花、野菜、果樹が植えられています。
こちらはカカオ。ここは約600mの標高なので、高地向きの作物にも向いているんですね。

野菜畑を見せてもらったら、なんだかペットボトルがいっぱいぶら下がっていました。
鳥よけか猫よけでしょうか?

…と思ったら、これ、「ちょっとずつ水をやるための装置」でした!
フタに釘で穴をあけてそこにヤシの葉の芯を差し込んで、水を入れたペットボトルを口を下にしてぶら下げると、
芯とフタの穴の隙間から漏れ出た水が、一滴ずつ、ゆっくりと野菜に滴るというわけです。

ホースに小さな穴をあけてそれで少しずつ水をやるのがフィリピンの農場では一般的なんだそうですが、
予算がない部分を工夫でカバーして、このペットボトルの方法を思いついたんだそうです。
これならHOJでもできそうですね!
ここで農業を2年間学んだ学生たちは、役所の農業部に勤めたり、大農場の正規スタッフになったり、
この学校に残って先生になったりしているそうです。
素晴らしい学校なので、HOJの子たちの進路のひとつとして、考えていけたらいいな、と思います!