今日はサンイシドロの町にある唯一の大学の卒業式でした!
本来、ここは分校なので、これまでは卒業式は本校のある隣町、マティで行われてきたんですが、
市長さんがたくさんの若者に奨学金を出して学生数を増やしたことで、
この分校でも卒業式が執り行えるようになったんです。素晴らしい成果ですね。

人口3万人を超えるこの町に、大学が一つだけしかなくて、その卒業生が全部で200人以下、ということを考えると、
この学生たちが、いかに「選ばれし者」であるかが分かるかと思います。
役所のデータによれば、大学を卒業できるのは、こどものうちの4%にすぎません。

HOJでも少しでも協力できることがあれば、ということで、2012年からNOIZ奨学金プロジェクトを大学生にも広げました。
一昨年は2人、去年は4人が無事に卒業しましたが、今年も晴れて4人の若者が卒業式を迎えることができました!
おめでとう!!

経営学部のジェイセル(左)は、将来自分のビジネスを始めたいそうですが、
そのための資金集めとキャリアアップのために、現在求職中です。
農学部のレオとマルロン(真ん中の2人)は、9月の農業専門家資格試験に向けて勉強を続けるそうです。
これに受かれば、自治体の農業開発局や、大規模な農業をやっている会社に就職するチャンスが生まれます。
そして、警察官を要請するための「犯罪学」コースを修了したアルマン(右)は、
警察署でアルバイトをしながら、警察官採用試験に向けて猛勉強中です。
現在フィリピンは警察力の向上にものすごく力を入れているので、これは大きなチャンスです。

去年の年末に、「来年度から国公立の大学は全て無償化する!」と宣言して喝采を浴びていたドゥテルテ大統領ですが、
その後、その話は具体的に進んでいる様子はなく、8月から始まる新年度がどうなるか、まだ分からない状態です。
今は治安維持が何よりの優先事項、という感じなので、まあ、おそらく今年は無理だと私は思っています。
そんなわけで、これからもNOIZ奨学金プロジェクトで、1人でも多くの若者が大学に通って自分の夢を実現できるように、
応援し続けたいと思います!