さて、昨日はこどもたちとのんびりした一日を過ごしていたんですが、
そこにひょっこりと卒業生のジェイソンがやってきました。おお、久しぶり!
「バイクの免許証を取りたくて出生証明書が必要なのでもらいにきた」とのこと。
そう、HOJ出身のこどもたちの書類はこちらできちんと保管しているので、
こういう理由でHOJに来る卒業生は多いんですよ。
でもジェイソン、バイクの免許って、肝心のバイクは持ってるのか?
…と思ったら、ボロボロなのを買って、自分でパーツを買い集めて1年がかりで直したそうです。
おお、すごいじゃないか!
ジェイソンはHOJにいる頃、とにかく「ものを大事に使えないやつ」でした。
貸したものはことごとく壊れて返ってきます。ある時、年末年始にほぼ全員が里帰りする中、
ジェイソンだけ行く先がなくてHOJで過ごすというので、
寂しくないようにDVDを何枚か、プレイヤーごと貸してやったんですが、
返ってきたらすべてのディスクが傷だらけになっていて、「二度とお前には貸さない!」と叱った記憶があります。
その後も、「借り物だからダメなのかもしれない、自分の物となれば大事に使うだろう」と思って、
HOJのスタッフ見習いをしていた時期に自転車を買ってプレゼントしてやったりしました。
その時は大喜びで、めちゃくちゃ大事にして毎日整備していたんですが、それが続いたのも3日だけ。
一度パンクしたらもうぞんざいに扱うようになり、1年後にHOJを出ていくときには
鉄クズ屋に300ペソで売って交通費にして去っていくのを見て、
人を育てるのは難しいなあ、と思ったものです。
そのジェイソンが、自分で働いて中古バイクを買って、直して、大事に使うようになっている!
いやー、何もこどもをHOJの中で「完成」させる必要はないんですね。
こどもたちはHOJを出て行った後も、自分で成長していくんです。
たくましくなったジェイソンを見て、なんだかとても嬉しくなりました。
今はなかなか言うことを聞かない子たちの、将来がどうなるか楽しみです。(笑)