先日のパーティーでは、久々に豚の丸焼きを準備しました。
しめた豚を持ってきてもらって、庭で職人さんに焼いてもらったんですが、
日曜だったこともあり、息子さんを連れて来て手伝わせていました。
そこで、これはいい機会だぞ、と「ブタの丸焼き職人」さんにインタビューしてみました。
「俺は48歳。コレが本業だけど、コレの仕事はいっつもあるわけじゃないからな。
そんな時はセメントブロックを作る現場で働いてるよ。こどもは6人。全員学校に行かせてる。
一番上は大学生だ。俺はな、いつも息子たちに言ってんだ。
『勉強しろ。しないと熱い火の前で一生働くことになるぞ』ってな。(笑)」
生きている豚を手配し、屠殺し、毛を削ぎ、内臓を抜き、ヤシの殻を集め、火をおこし、
3時間かけてじっくり焼く。半日かかるこれだけの作業で、だいたい収入は2000円くらいです。
それでこどもたちを全員学校に通わせている、というのは、かなりの働き者に間違いありません。
「この仕事は親父の手伝いをして覚えたよ。親父も、爺さんも、ずっとこの仕事だったからな。
でも、息子たちには継げとは思わんよ。なのによ、コイツ、もう学校行かずに俺の手伝いをするとか言いやがる。
まあ、別にそれならそれでいいんだけどよ。俺のナワバリは渡さねえぞ。別の町でやれ、ってなもんだ。(笑)」
自分の仕事の大変さをかみしめた上での誇りと、こどもたちへの厳しさと愛情が、
すごくシンプルな言葉の中に詰まっていて、カッコイイ大人だな、と思いました。
手伝わせてもらった日本の高校生たちも、何か感じ取ってくれていれば幸いです。