日本から来ている教育学部の学生たちが、どうしても小学校を見てみたいと言うので、
日曜にちょっと小学校に行ってみました。
誰もいないだろうな…と思っていたら、教室に先生がいたので挨拶すると、ペンキ塗りの真っ最中。
「なんで担任の先生が、休日にペンキ塗りを?」と思ったら、
なんと「教室の内装は『まっさら』にすること」というお達しが教育省から出たとのこと。え?何それ?
小学校の教室と言えば、むしろ装飾過多なくらいに掲示教材や壁画でデコレーションされているのが一般的です。
町のシンボルである山や滝、鷲などを壁画として描きこんだり…
イスラム教、キリスト教、少数民族の子が入り混じる学校では、それぞれの礼拝の姿を壁画にしたりしていました。
すばらしいじゃないですか。ねえ?
HOJで支援して作ったサンロケ小学校の「未来教室」にも、学習支援のためのさまざまな
掲示教材が飾ってありました。全部、先生方が工夫して、時間をかけて、自腹まで切って用意したものです。
ですが、教育省からのお達しで、掲示物はすべて剥がし、壁は一色に塗りつぶすことになりました。
理由は「教室環境の改善」だそうですが、だったら扇風機を設置するとか、
ちゃんとした机を用意するとか、黒板をマグネットつくやつにするとか、まともなトイレを設置するとか、
いくらでも先にやることがあるように思います。
さらには「生徒が授業中は掲示物ではなく、先生と黒板に集中すべき」と教育省は言ってるんですが、
生徒は授業以外の時間だって教室で過ごします。
また、授業が先生の独演会だという考え方も、あまりにも前時代的です。
教育について、現場レベルでかかわったことがまったくない人たちが決めた制度なのは明白です。
早く「そういえば昔、そんなこともあったねえ」と笑い話になって、
また教室がにぎやかに彩られる日が来ることを願います。
先日のウラワビーチにて。
フィリピン通なビジターさんが「イカのキニラオ、というのを食べてみたい」と言うので、
リッキーBに「市場でイカを3kg買ってきて!」とお金を渡したら、「3kgのイカ」を買ってきました。(笑)
そんな巨大なイカ、見たことないぞ?そんなのどこに売ってたんだ?と尋ねたら
「なかなか3kgのがなかったから、ずいぶん探し回った」との返事。
違う、そういうことじゃない、とは言えずに「よくやった!超美味そうだ!ありがとう!」と褒め、さっそく調理することに。
ネットで調べたところ、足の短さやサイズ的にコウイカの仲間っぽいんですが、
それだとその名の通り、骨代わりの「甲」と呼ばれるカルシウムの板みたいなのが入ってるはずなんですよね。
でもこいつには入ってなかったので、たぶん別の種類なんでしょう。
誰かこのイカの種類、分かる方いますか?体長は60~70cm、重さは3kg、現地名は「Pabotan」です。
リクエスト通り身の8割は酢でしめてキュウリ、ショウガ、タマネギをトッピングして「キニラオ」に。
味見のために少し切り身を炭火焼きにもしてみました。
大きすぎるイカはアンモニア臭がする、なんて聞いたこともあるんですが、さて味の方は…?
最高!新鮮なイカに特有のほんのりした甘さが、しっかりとした歯ごたえと共に口に広がります。
こんな美味しい食材が地元にあったのを長年知らなかったとは不覚です。
そんなに値段も高くないので、今後は見つけたらなるべく買おうと思います。リッキーB、また見つけて来てくれよ!
今日は来てくれている大学生たちがこどもたちに「日本文化紹介」をしてくれました。
まずは定番の「折り紙」です。コロナ前までは頻繁にビジターさんが来てくれては
一緒に折り紙をする機会も多かったので、こどもたちも折り鶴くらいは簡単にみんな折れるようになってましたが、
間が空いていたこともあって、「初めて見た!」という子も多く、かなり盛り上がりました。
ただ、「教える」つもりで来た学生たちが、紙飛行機では逆にこどもたちに作り方を教わることに。(笑)
なんてったって、うちの子たちの紙飛行機、めちゃくちゃよく飛びますからね。
そしてお次は大縄跳び。最初の数回のチャレンジを見て、これは絶対に20回はいかないな、と思って
「よーし、20回連続でみんなで跳べたら昼食にコーラ買ってやるぞ!」と言ったんですよ。
そしたら回す係が教師歴数十年!という先生方に変わりまして、そしたらまあ、軽々とクリアされちゃいました。
大縄跳びの7割は回す技術ですよ、みなさん!だまされないように!(笑)
そしてお昼は日曜の市場で買った新鮮な食材でバーベキュー。先週に引き続き、リッキーBが焼いてくれました。
あまりの美味しさに、ビジターさんが来ているときの日曜の昼ご飯はバーベキュー、と定番にすることに決めました。
みなさん、ぜひ土日をはさんで遊びに来てくださいね!
今回の滞在中、紙飛行機だけでなく、けん玉や楽器、サッカーなど、
「教えてあげようと思ったら、こどもたちの方が上手だった」という場面が何度もありました。
教育学部の学生たちにとって、これは非常に貴重な体験だったと思います。
そこで「教える」ことに固執せずに、一緒に遊んだり、逆に教わったりする姿勢こそが、私は「交流」だと思いますし、
小学校の先生になる人こそ、そういう姿勢を大切にしてほしいです。
ハウスオブジョイでの滞在が、若い人たちにとって、考え方の大きな変換点になっていたら幸いです。