先日のブログで「就学支援」の話をしましたが、さっそく問題発生です。
HOJのこどもたちの通う学校から、4000ペソの支払いを求められたんです。
フィリピンに「義務教育」という制度はありませんが、中等教育までは「無償教育」ということになっており、
公立学校に通うのには、原則的にはお金はかからないことになっています。
じゃあ、この4000ペソって何なの?というと、「PTA会費」なんです。
田舎の公立学校には十分な予算が下りてこないので、学校側は設備の改善・修繕に手が回りません。
そこで、保護者達からお金を集めて扇風機を買ったり、壊れた壁を直したりするわけです。
この時点でも「いや、それは何としてでも行政が何とかしろよ!」と思いますが、
フィリピンの田舎の村人たちは、昔から学校というのはそういうものなので、しょうがないとこの状況を受け入れています。
結果として、このお金が払えないからこどもが学校に通えない、というケースが非常に多いんです。
それにしても、去年は30人くらいのこどもがいたのに、年間のPTA会費は1500ペソくらいでした。
でも今、こどもは15人しかいないのに、4000ペソってどういうことでしょうか?
あまりにも納得いかないので学校に確認したところ、「15人ぶん」のPTA会費を請求されていると分かりました。
兄弟が3人で学校に通っているような場合には、親が払うPTA会費は1人ぶんなのが一般的です。
会員になるのは親1人なんですから、当然ですよね。
にも拘わらず、HOJの子の場合だけ全員バラバラにカウントして15人ぶん請求するって、ふざけてます。
大きく譲っても、ジャンジャンとマイケルとジャンレは実の兄弟だし、ジェレミーとジルマーとジュリアンだって兄弟です。
それなのに15人ぶん払うのはおかしいだろう!と交渉して、計算しなおしてもらうことになりました。
結果、PTA会費として払うことになったのは1300ペソ。半分以下になるのだからふざけた話です。
HOJの場合は、ダバオで元教師だった私が「おかしい」と思うし、
私のおかしいという考えを理解して、学校とちゃんと交渉の行える法律に詳しいソーシャルワーカーがいるし、
いざとなればアイダさんは学校の先生たちと幼馴染だし、そのお姉さんが市長さんですから、コネや威光でなんとかなります。
でも、漁村の一般家庭の親は、そもそも「おかしい」と思えないし、思ったとしても交渉する術がありません。
言い値を払わされているケースが多いことは想像に難くありません。
限られた予算でも、こういう部分で努力すれば、HOJはより広い就学支援を行っていけるのではないかと思います。
ただ、あまり騒いで学校との関係が悪化するとそれはそれでまた問題なので、
学校にとっても幸せで、通うこどもたちにとっても、その親たちにとっても幸せなかたちを探っていきたいと思います!
(話題にちょうどいい写真がなかったので今日のブログは字ばっかりでした。読んでくれてありがとうございます!)
2006年にできたHOJの敷地内にあるゲストハウス、「マミーズハウス」。
2009年からは私が住んでいる部屋でもあり、竹サックス工房でもあります。
休みの日にこどもたちが絵を描いたりレゴで遊んだりするのもここですし、
夜にビジターたちが集って語り合うのもこの場所です。

写真に撮ると、まるで森の中に住んでいるようで素敵なんですけど、
実際に住んでみるとですね、「木の下に住む」ってのはあんまり現実的じゃないんですよ。
風が吹けば木の実が落ちてきては屋根を破壊するし、
屋根の上にたまった落ち葉が腐ると、そこから雨漏りするようになるし、
しかも年老いてきた木がだんだん曲がってきて、今にも家の方向に倒れてきそうです。
そうなる前に!ということで、もったいない気もしますが、横に生えている木を切ることにしました。
と言っても、重機があるわけではないので、最初から根本から切るわけじゃありません。
そんなことしたら、確実に家の方に倒れてしまいますからね。
こうやって木の上に登って、まずは枝をできる限り切り落とすんです。

この枝落としも、屋根の上に落ちると大ダメージなので、ロープをかけて、
空き地の方に向かって下にいるフィデルが引っ張りながら、上にいるドドンが枝にナタを振り下ろします。
枝が切り離された瞬間に、空き地の方に向かって引っ張るという阿吽の呼吸の作業なんです。

落ちてきた枝を集めるのはホセの仕事です。
カメラを向けると変な顔をして見せるくらいにホセは表情豊かになってきています。(笑)
ちなみにポケットの中身は食べれる木の実でいっぱいです。うーん、役得。

半日の作業で、かなりさっぱりしました。明日も作業を続けて、あさってくらいまでには切り倒す予定です。
もちろん切った枝は薪に、幹は製材して机や棚に有効活用しますのでご心配なく!

作業後、ロープが木の上から垂れ下がったままになっていたので、
あー、これ、このままにしておいたら、学校から帰ってきたこどもが絶対こうやって遊ぶだろうなー、と思っていたら、
想像していたのと寸分たがわぬ遊び方をして男の子たちが盛り上がってました。(笑)

この世代の子たちにはあまり「ターザン」というキャラクターは身近ではないようで、
私が「アーアーアー!」と叫びながらやって見せたら、「なんだそりゃ?」って目で見られました。
このままだとただのアホなおじさんになってしまうので、今度ダバオに行ったらターザンのDVDを探してこようと思います!
最近私とサキさん、そしてロウィーの間で流行っているのが「折り紙」です。
特に、ティーバッグの包み紙を使った折り紙に夢中です。
犬、猫、トナカイなどの動物が折れるんですが、「パグ」とか「アメリカンコッカースパニエル」といった、
犬種ごとの細かい差まで表現できるという、すごい折り紙です。

平日の夜のうちに練習しておいたサキさんが、週末、ロウィーに技を伝授します。
今日のお題は「ブルテリア」。さあ、上手に折れるでしょうか?

最初はひとつの作品を折るのに1時間以上かかっていたんですが、
さすが、若いと慣れるのも早いですね!あっという間に完成していました。すばらしい!

ネット上でも折り方がいくつか紹介されていますから、興味のある方はぜひトライしてみてくださいね!
http://blogs.yahoo.co.jp/tigermoth_ship/15885640.html
さて、今日はNOIZ奨学生のうち、ウラワのほうの地域のこどもたちを集めてミーティングを行いました。
フィリピン政府が思った以上にがんばって、貧困家庭のこどもの就学支援を行っているため、
HOJで支えなければならない小中学生の数は、昔に比べると格段に減りました。
それでも地方行政の支援の網から漏れがちなのが、イスラム系のこどもたちです。
HOJでは、ウラワビーチのそばのイスラム集落の子たちを優先的にサポートするようにしています。

また、中等教育が4年制から6年制になったことで、高校生で奨学金を必要とする子が増えてきています。
行政による支援は、1家族につき3人までと決まっているので、
兄弟の多い家庭の子もHOJの奨学金に応募してくることが多いです。

行政とも協力しあって、「大きな支援」は行政に任せ、HOJでは「細やかな支援」に力を入れたいと思います。
就学支援というのは、就学費用と必要な学用品を渡すだけではダメなんです。
学校が無茶なことを言ってきたときにこどもたちの立場に立って学校に話し合いに行ったり、
親がやっぱり学校やめて仕事手伝ってくれと言い出した時に、将来を考えて本当にそれでいいのかを相談しに行ったり、
そもそも親が読み書きできないために出生証明書などがないから学校に通えない、という
事務手続きで支援が必要な家庭を手伝ったりする必要もあるんです。
メルヴィンという有能がスタッフがいる間に、HOJならではの「就学支援」のスタイルを確立させたいと思います。
最後になりましたが、宇宙戦隊NOIZのみなさん、そして、そのファンのみなさん。
おかげで今年も70人のこどもたちが学校に通えます。本当にありがとうございます!!