言語にはたいてい、「同音異義語」というものがあります。日本語の「鼻・花」や、
英語の「right・write」などがそうです。
ご覧のように音は同じでも、別の漢字やスペリングにすることで誤用を避けていますが、
会話だけの場面だと、混同が生じる場合もまれに起きますよね。

ビサイヤ語にも同音異義語はありまして、私がよく混乱するのが「bomba」です。
音だけでなく表記も同じなんですが、「ポンプ」の意味と「爆弾」の意味があります。
これ、もともとのスペイン語がこうなんだそうですが、不便すぎませんか?

しかも、「ポンプ」という物の適用範囲がこれまた広くて、「井戸」「空気入れ」に加え、
「トイレのスッポン」も「bomba」でして。あげく、ビサイヤ語はこれを動詞化して
「水をくむ」「空気を入れる」「トイレの詰まりを直す」という意味で使えちゃうので、
「コヤシーン!Palihug Bomba!」と言われても、「水汲んで」なのか「空気入れ貸して」なのか
「トイレが詰まった」なのか分からないんですよ。(笑)

さらに、英語でギターを弾く人のことをギタリストと言うように、
ビサイヤ語も名詞から職業名を作ることができるんですが、「Bombero」と言えば
「ポンプの人」ということで、「消防士」のことを指すんですが、
「爆弾の人」で「爆弾魔のテロリスト」のことを指してる可能性だってあるわけです。
真逆じゃないか!(笑)

と、急にこんなことを言いだしたのは、最近、ジェレミーに日本語を教えているからです。
ちょうど基本語彙で「鼻と花」が出てきて、「なんで漢字を勉強しなきゃいけないのか」みたいな
話をしていて、そういえばビサイヤ語は…と思いだしたわけです。
同音異義語を「漢字」で分別する日本語、「スペリング」で分別する英語、
そして「文脈」で分別するしかないビサイヤ語。習得が一番厄介なのは、果たしてどれでしょうね?