例の、背中の曲がった女の子の定期健診があったので、通行許可証を申請して
アイダさんがダバオの病院まで連れていきました。
とはいえ、ダバオはアイダさん自身は病院には入れず車中で待つほどの規制強化。
でも、お医者さんからは文書で「経過は良好、この調子なら次回の健診は5ヶ月後でいい」と
報告をもらえました。よかった!
そして、思ったより早くに健診が終わったので、帰りに実家に戻ったアルジェの様子を見に寄りました。
おお!元気そうで何より!相変わらず痩せてはいますが、背は着実に伸びているようです。
ただ、学校に通わせる約束で実家に帰ったはずなんですが、学校が開校されなかったのを言い訳に、
母親は転入手続きをちゃんと行わなかったため、アルジェは自習教材をもらっておらず、
今年度は結局、未就学の状態になってしまっていました。うーん…。
お姉ちゃんのエミリーも元気でした。エミリーは真面目に自習教材に取り組んでいるんですが、やっぱり大変とのこと。
確かにこの家には小学校5年生の勉強をちゃんと見てあげられる大人がいないんですよね…。
自習教材はどこでやっても同じなので、コロナが収まるまでHOJに連れてこれないか、とも考えたんですが、
州をまたいだ人の移動には厳しい制限があり、学校も開校していないとはいえ「転校」扱いになるため、
行政機関がほとんど閉まっている今、その手続きをするのは至難の業です。
ここはなんとか自分たちで乗り越えてもらうしかありません。アルジェ、エミリー、がんばって!
母親はやはりあまり当てにならないので、近所の人と緊急用に連絡先を交換しました。
とりあえず勉強のことはある程度しょうがないとして、生活に困窮したり、医療的な支援が必要なら
すぐに駆け付けるつもりですのでみなさんご心配なく!
今日も朝からこどもたちはお勉強。やっぱりみんな苦労するのは数学です。
相変わらず中二の数学は因数分解。「因数分解して約分しなさい」的な問題ですが、
みんな「約分ってなんだっけ?」「約数?公約数?最大公約数?ナニソレ?」という感じなので、
因数分解以前の問題です。右側にある私が作った手書きの問題でまずは約分を復習しましょう。
えーと、144の約数は2と3と4と…6もそうかな?7は…違うかな、8は…?
と数字を一つずつ検証していくジェレミー。
慣れてくると「ああ、144は12の二乗だよね」とかすぐ分かるようになるんですが、
そこに至るには、とにかく問題をたくさん解くことです。
私は昔「公文の採点」という歩合制のバイトをやったことがあり、簡単な計算問題は解答を見るより
暗算で答えを出して採点したほうが速いと気づき、やたら暗算が得意になりました。(笑)
やはり何かインセンティブがないとなかなかこのへんは上達しない気がしますね。
さて、こどもたちがウラワビーチに植えた大根が立派に育ったのを、お泊り会の時に収穫してきました。
フィリピンでは根菜類は葉っぱが大きく育ってしまうのであまり根菜部分は大きくならないんですが、
そのぶん、とっても立派に葉っぱが育ってます。大根の葉、意外と美味しいんですよね。
さっそく大根と葉っぱは軽く浅漬けにして食べてみたら、適度に辛くて適度に苦くてとっても美味!
最近の日本の野菜はなんでも甘い方がいいみたいな傾向があって、トマトは酸っぱい方がいいだろ!
大根は辛い方がいいだろ!苦くないセロリってなんだよ!と思う私には物足りないんですよね。
ちなみに写真は私の昼食。ごま油と七味唐辛子の和風ペペロンチーノ、オクラと赤ピーマンとキャベツの蒸し焼き、
パスタの茹で汁で作った豚肉、カモンガイ、タマネギのスープ、そして大根&葉っぱの浅漬け。
ちなみに飲み物はコーングリッツをフライパンで炒って煮出した独自の「マイスティー」です。
こどもたちからは「なんかコヤシンがまた雑草を料理した味のない料理を食べてる」と言われてますが、
素材の味って概念を知らんのかお前たち!こんなに新鮮な食材が手に入る場所で暮らしてて、
砂糖と醤油と油でガッツリ味つけするなんてもったいないんだぞー!(笑)
こどもたちの一輪車の上達が目覚ましいです。
普通に漕いで乗るのでは飽き足らなくなり、小さなボールを見つけてきて、
バスケゴールにシュートをしようとし始めました。
集中すると口が尖るクセのあるジャンジャン。まさに今集中しているところです!
何度も挑戦し、「動画に撮って!」とせがまれたんですが、今日は近所で木を切っていて
チェーンソーの音がうるさいので「えー、うるさいからあんまり撮りたくないな」と渋ってました。
でもちょうど音が鳴りやんだ瞬間を見計らって「今がチャンス!ほら!早く取って!」とさらにせがむので
1回だけだぞ、と腰をあげたら、まさかワンテイクで成功!
ちなみにこの直後からまたチェーンソーの音が響きだしました。驚異的に本番に強いな、ジャンジャン!
こちらではクイニーが竹琴に興味津々。ちょうど先週、音楽の自習教材で音符を習ったので
これは絶好の機会!と、他の子にはアルファベットで「Do Re Mi」みたいに教えているのを、
クイニーには五線譜で教えてみようかな、と楽譜を書き始めたところでジャンジャン登場!
こうやるんだぜ!と「Do Re Mi」の紙を見せて教え始めました。五線譜作戦、一瞬で頓挫です。(笑)
竹琴は誰かが弾いてると、僕も!と集まってきます。
先月くらいは手探り状態だったジェレミーが耳コピしたTikTokで流行っている曲「Coffin Dance」も
知らぬ間にジャンデルも習得し、合奏できるレベルになってました。すごいぞ!
この習得の早さが「約分」や「因数分解」にも適用されればいいんですが、なかなかそうはなりませんね。(笑)
でも、なんであれ「練習してできるようになる」経験は大事だし、
それを見守って、褒めてくれる大人の存在は超大事だと思うので、
今後もこんな感じでこどもたちの挑戦を見守っていきたいと思います。