卒業式も終わり、こどもたちはこれから夏休み!
里帰りする前にみんなで遠足をしよう、ということになり、「どこに行きたい?」と聞いたら、
満場一致で行先はダバオに決定!…しまった、マティに行くより3倍お金がかかるじゃないか。(笑)
でもまあ、せっかくですからね。みんなでジープに乗り込んで、日帰りでダバオに行くことにしました。
朝の6時にHOJを出発し、ダバオに到着してまずは町はずれの丘の上へ!
ダバオの町を一望しながら、頭上を通る飛行機を見てみんな大喜びです。
お次の行く先はショッピングモール。エレベーターやエスカレーターに乗ったり、
洋服売り場やペットショップ、おもちゃ売り場を散策して、1ペソも使わずに楽しみました。
「孤児院から遠足で来たんですよ」って言ったら、おもちゃ屋の店員さんも
笑顔で「触っていいですよ」って許可してくれました。ありがとう!いつか買いますね!(笑)
お昼ごはんは定番の、ごはんおかわり自由のバーベキューハウス。
たんまり食べた後、バドンの手と顔が米と肉汁でべとべとになっていたので、洗いなさいって言ったら、
手を乾かす機械で顔を乾かして大興奮してました。ああ、楽しそう。(笑)
それから今回の旅のメイン、クロコダイルパークへ!
その名の通りのワニ園ですが、他にもトラやダチョウ、オランウータンなどがいる、わりと本格的な動物園です。
でも、熱帯の島だからか、動物たちはみんななるべく動くまいと決めているようで、
じっと見ていてもほとんど動いてくれません。
でも大丈夫!ちゃんとクロコダイルパークには「エサやり体験サービス」というのがありまして、
ちょっとお金を払うと、動物たちにエサをやらせてもらえるんです。
魚釣りの要領でワニやトラにエサをやるのはスリル満点でした!
さっそく動画にしたのでぜひご覧ください!こどもたちだけでなく、スタッフたちもすごく楽しそうに映ってますよ!
年度の締めくくりにふさわしい、とても楽しい遠足になりました。
いよいよ明日からはこどもたちが「里帰り」。その前にすごくいい思い出ができました!
「コヤシン!イカを売りに来た人が探してるよ!」
ちびっ子たちと遊んでいたら、こんなふうに呼び出されました。
俺はイカは買わないよ、買うかどうかはスタッフのおばちゃんに聞いてくれ、って返事したら、
「いや、コヤシンを呼べって言ってるよ」としつこいので、
そんなに俺にイカを売りたいのか、と行ってみたら、「コヤシン!久しぶり!」と言われました。
えーと…、誰だっけ?と頭をフル回転させること約5秒。…エルバートだ!!
このブログの「おすすめの記事」にもなっている「不良と呼ばれていた少年」です。
彼は幼い頃、生きていくために盗んだり忍び込んだりを繰り返していたため、
誰からも名前を呼ばれることなく、「ボゴイ(不良)」と呼ばれていました。
HOJに入ったはいいものの、盗み癖と放浪癖はなかなかなおらず、
結局小学校も卒業できずにHOJを出て行った彼ですが、
7年前にひょっこり顔を出して、立派に働いていることを報告してくれたんです。そのときの記事がこちら。
「久しぶりだな!何?漁師になったの?」
「いや、漁師になったわけじゃなくて、バイクを買ったからイカを売りまわって稼いでるんだ」
「へえ、これ、自分のバイク?」
「うん、まだまだローンが残ってるけどね」
「あれ?ひょっとして一緒にいる女の人は…」
「うん、奥さんだよ」
「マジで?いつの間に?っていうかお腹が…」
「うん、妊娠中なんだ。だからさ、イカ買ってよ(笑)」
…というわけで、大量にイカを買いました。
いやー、卒業生が立派になって帰ってくるのは本当に嬉しいですね。
無事にこどもが産まれるまで、当分イカを食べて暮らすことになりそうです。(笑)
イカ刺し、イカアドボ、イカのキニラオ、イカリング、イカパスタ…あとは何があったかな?
昨日に引き続き、今日はHOJの卒業生、ジョリーナの卒業式に行ってきました!
2008年6月から2016年の3月までHOJにいたジョリーナのことを、
この時期に来た方で、覚えていない人はいないと思います。
とにかく活発でおしゃべりで、頭が良くてダンスの上手な、目立つ子でしたよね。
せっかく元の学校では超優等生で先生たちにも目を掛けられていたので、
最終学年で転校、というのはもったいないかな、とも思っていたんですが、
さすがはジョリーナ!行った先の学校でもしっかり友達を作り、先生にも目を掛けられて、
転校生には異例の「ダンサー・オブ・ザ・イヤー」として表彰されての卒業となりました。おめでとう!
フィリピンの卒業式には、「卒業生がかけている首飾りをひとつ、保護者の首にかけて感謝の意を示す」
というセレモニーがあります。
当然、みんな一緒に出席している親のところに行って首飾りを渡すんですが、
なんとジョリーナは、現在の保護者であるおばさんと相談してから、私のところに来て、私の首にかけてくれたんです!
後で聞いたら、
「おばさん、ごめんね、この1年間私を育ててくれたことは本当に感謝してるけど、
この首飾りは、あっちで写真を撮ってるコヤシンに渡してもいい?」
なんて言っていたそうです。ああ、書いている途中で泣けてきました。
ジョリーナも6月から中学生。HOJは卒業しましたが、今後もずっと成長を見守っていきたいと思います。
みなさんも一緒に見守ってくださいね!