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    「不良」と呼ばれていた少年

    ハウスオブジョイの初期メンバーの話です。

    13年前、10歳のときにその子はハウスオブジョイにやってきました。
    名前を聞かれたとき、彼はこう答えました。
    「ボゴイ」。

    これは「不良」という意味の言葉です。
    両親をなくし、親戚をたらいまわしにされてきた彼は、
    ずっと周りの大人にそう呼ばれて育ってきたのです。

    5年前に18歳になってハウスオブジョイを出て行った彼ですが、
    小学校も卒業できなかったうえ、紹介してやった仕事もすぐにやめてしまったので、
    その後、どんな人生を送っているのかは、ずっと心配していました。
    その彼が、先日、ひょっこりハウスオブジョイにやってきました。
    まさか私がここにいるとは思っていなかったらしく、驚きながらも照れくさそうに、こう言いました。
    「社会保険に入ることになったから出生証明書を取りに来たんだけど、覚えてますか?」
    社会保険に入るということは、非常勤ではない、ちゃんとした職についたということです。
    聞いてみると、化学肥料の配給会社に雇われているとのことです。
    もう2年も同じ職場で働いていて、このたび、正式採用になったようです。

    昔から彼のことを知っている、最古参のスタッフ、フィデルに仕事のIDを誇らしげに見せていました。
    そのIDにはしっかりと、「エルバート」という彼の本名が刻まれていました。
    おめでとう、エルバート!またいつでも遊びにおいで!!

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