2017年からHOJで暮らしていたリッキーBが、実家に戻ることになりました。
元々悪かったおばあちゃんの膝の具合がさらに悪化し、山や畑の仕事が難しくなり、
移動制限で買い物や行商も厳しいので、リッキーBに戻ってきてほしい、と言われまして。
将来のことを考えればHOJに残って就学を続けたほうが有利、というのは承知の上で、
本人の意思を尊重し、協議の結果、いったん実家に戻ることに決まりました。

入ってきた当初は乱暴で何一つルールを守らず、30分ごとに他の子とケンカはするし、夜中に勝手に出ていくし、
花壇に立小便はするしで、「この子はウチで育てるのは無理かも」と思ったものです。

でも本人の言い分を聞いてみれば「相手が先に手を出したんだ」「ちゃんと朝の食事までに帰ってきたじゃん」
「え?ちゃんと建物や車ではなく植え込みに向かってやったよ?」と、本人なりの一線は守っていることが分かり、
なるほど、これは単にやっていいこととダメなことの境界線がズレてるだけなんだ、ということで、
「HOJのルールを守れば得をして、破ると損をする」というのを繰り返し繰り返し体感させ、
今ではすっかり頼れる兄貴分、になってました。

そしてリッキーBといえば何といっても海です。魚を獲るのが本当に大好きで、他の遊びには目もくれず、
延々と魚を獲り続ける姿が印象的でした。「幸せ」の絵を描いた時に、
緑色の水中で魚を獲っている絵を描いたこともありましたっけね。

もちろん18歳まで学校に通う方がいい、というのは正論ですが、15歳くらいで家族のために働くのは
フィリピンの田舎では全然珍しいことではないですし、実際、リッキーBは学校の教室より、
山や農場や海にいたほうが、断然活躍できるし、本人も楽しいでしょう。

「学校に通いたくなったらいつでも戻って来いよ」「野菜や魚はウチに持って来れば高めに買うぞ」
「18歳まで犯罪とかしないでまっとうに生きてたらボートかバイクの免許かどっちかプレゼントしてやる(笑)」
と約束して、戻って来やすいように、お別れ会などせず、サラっと巣立っていくリッキーBを見送りました。
今後もどんな人生を送るのか、ずっと見守りたいと思います。
みなさんもヤツのことを覚えておいてくれれば幸いです!
土曜日恒例のウラワビーチ!…ですが、こどもたちは作業とはいえ昨日も来てたので
そこまでテンションは上がらないようで、ほとんどの子がスタッフと携帯で動画を見たり、
昼寝したりと、まったりモードでした。
そんな中、「コヤシン!カレイ獲りに行こう!カレイ!」とジェレミーがテンション高かったので
一緒に砂地のエリアを泳ぐことにしました。砂に擬態して隠れてるカレイを探すんです。

さあ問題です!カレイはどこにいるでしょう?(笑)

正解はこんな感じ!いやー、これ、動かなきゃ絶対分かりませんよね。
ジェレミーの目の良さは単に視力がいい、というのではない、
違和感を見抜く観察力のようなものな気がします。

2時間近く泳ぎ続け、カレイの他にも「サミンサミン(鏡みたいなやつ、の意)」という魚、
謎のカプセルに入ったような面白い蟹、キノコそっくりの物体(石かサンゴかと思ったら感触もキノコ同様柔らかい)、などの
不思議でおもしろい生き物をいろいろ採取、食べられるものは素揚げにして食べました。

短めですが動画も作りましたのでご覧ください。砂の中からカレイを探す難しさが動画だとより一層分かりますよ!
やっぱり「月曜から金曜まで勉強してからの土曜日の海」と、「長期休み中の海」はテンションが違いますね。
まあ、こどもたちに自由時間に「お前ら元気よく海で遊べ!」とかは言うのは余計なお世話ですし、
私自身こどもの頃、学校の休み時間に教室で絵を描いてる時に
「外で元気よく遊びましょう」とか強要されたのが本当に大嫌いだったので、まあ、こんな日もあるよな、と思ってます。
とはいえジェレミー、一緒に遊んでくれてありがとな!(笑)
今日は3.11から十年目。その後も台風や、火災や、病気の蔓延など、多くの災害に見舞われてきましたが、
こどもたちの命を守り、育てていくという基本線は守りつつ、楽しくのんびりと暮らせていることに感謝です。

それに合わせたわけでもないんですが、今日はソーシャルワーカーのチェニーがこどもたちに
「これまでの人生の、いい思い出と嫌な思い出をリストアップする」という活動をやりました。
チェニー以外の誰にも見せない、との約束でやってたので私も覗きませんでしたが、
ジェイエムは書きながらブツブツしゃべるクセがあるのか、思考がダダ洩れでした。意外な弱点発見です。(笑)

ジェレミーは「僕が鼻の怪我した時っていつだっけ?」と私に聞いてきて、
覚えてないなら書かなくていいんじゃないか?とも思ったんですが、「思い出したい」と言うので
「ブランコからバットマーン!」って言ってジャンプして、着地失敗してケガしたんだぞ、って教えたら、
「バットマン飛べないじゃん!」と、自分でツッコミを入れてました。成長したな!

マイケルは「嫌な思い出」というのを全然思い出せなくて、ジャンジャンのを書き写そうとしてるのを見つかって
「テストじゃないんだからカンニングしなくていいの!嫌な思い出がないならそれはそれで幸せでしょ!」と
謎の説教を喰らってました。(笑)悪いことは全部忘れるこの性格、ある程度は参考にしたいですね。

受け入れがたいようなことも起こる世の中ですが、
それを「忘れない」ことと「敢えて忘れる」ことの両方が大事な気がします。
まあウチは、放っておくと忘れちゃう子の方が多めなので、
「記録し、記憶し、微妙に楽しくして語り継いでいく」スタンスを、これからも続けていきたいと思います。(笑)