カティイルからの帰り道、「緊急に引き取ってほしい子がいる」とのことで
もう一度バガンガの町の福祉局に寄りました。
そこで待っていたのは14歳の女の子、名前はナナと言います。
両親がいなくなってしまい、兄弟3人でおじいさんの家に預けられましたが、
その家で暮らすことができなくなって、急きょ、HOJにやってくることになりました。

いつまでHOJにいることになるかは分かりませんが、
なるべく楽しい思い出をたくさん作ってやりたいと思います。
HOJに到着して、まずはみんなで新しく入ってきた子たちの歓迎会です。
同年代の女の子が入ってきて大喜びのカテリンと、
4月から「スタッフ見習い」扱いになったロジャーがとても嬉しそうですね。

HOJに来たらまずは海だろう!ということで、さっそくみんなでウラワビーチへ行きました。
ジャンレ、マイケル、ジャンジャンの3人は、それだけでももう大喜び!満面の笑顔で遊びまくってました。

ナナはさすがに大きな環境の変化に戸惑い、来てからずっと泣いていたり寂しそうにしていたりしていましたが、
マリアフェの3歳の娘、カカイが「遊んでー!」と屈託なく笑顔で抱きつくと、つられるように笑顔になりました!
こどもの笑顔って本当にすごいですね!

みんなでスイカを食べたり、スラックラインをしたり、バドミントンをしたりと、とても楽しい1日を過ごしました。
動画をアップしたのでぜひ新しく入った子たちの笑顔をご覧ください!
まだブログの記事にはしていませんが、今日の写真に写っていない子たちは、
夏休みの「里帰り」で実家や親戚の家に帰っています。
つまり、今日のブログに出ている子たちは、本当に「行き場のない子たち」なんです。
多くの仲間たちが卒業していき、里帰りしていく中で、HOJに残っていることはきっとかなり寂しいはずです。
楽しいイベント満載の夏休みにしてやりたいと思います!
バガンガの町でアビゲルたちをお母さんの元に帰して、私たちはそのまま北上しました。
次の目的地は「カティイル」という町です。
2012年に巨大な台風が直撃して大きな被害を受けた地域で、この台風については
このブログでも何度か紹介しています。http://jj.hoj.jp/hoj/2012/413

みなさんには「ルベンとレナンの出身の町」と言ったほうがしっくりくるでしょうか。
ちょうど1年前に2人を連れて来て、復興ぶりに驚き、家族との再会に感動した場所です。
http://jj.hoj.jp/hoj/2014/2292
実はその後、ルベンはHOJから家出してしまい、自力でこの町に戻ってきて
路上生活をしているところを、警察に保護されて、そのまま警官の家で保護観察となりました。
ルベンの今後をどうするのかを決めるのが、今回のカティイル訪問の目的の1つ目です。

福祉局で話した結果、ルベンの希望と、警官の方の好意で、
このまま警官が里親手続きをして、ルベンを引き取ってくれることになりました。
ルベンは一緒に出勤しては警察署の掃除や皿洗いなどの小間使いをしているそうで、
法律上、これがOKなのかどうかはグレーなところですが、本人も嬉しそうですし、
ここなら悪さをしでかして道を踏み外すこともないでしょうから、まずは一安心です!

それから、私たちはルベンとレナンの実家に向かいました。
去年の訪問のときに見かけた、たくさんの兄弟たちの様子がどうしても気になったからです。
結果は懸念通り。こどもたちは3食きちんと食べることも、学校に通うこともできずに暮らしていました。
去年聞き取り調査をしたときには母親は22歳で、8人のこどもがいるとのことでしたが、
福祉局と共同で追跡調査したところ、母親の年齢は現在26歳で、こどもは全部で11人いることが分かりました。
13歳で結婚してルベンを産み、それからほぼ毎年こどもを産んできたことになります…。

その場でお父さん、お母さん、お婆さんと、福祉局員を交えて話し合った結果、
安定収入もなく、どう考えても全員をきちんと育てていくことは不可能、ということで、
6歳、7歳、9歳の3人の男の子をHOJで引き取ることにしました。
3人ともその年齢だとは信じられないほど体が小さく、栄養が足りていないことが一目瞭然です。
前列、左から順に、ジャンレ(9歳)、マイケル(7歳)、ジャンジャン(6歳)です。
ジャンレはルベンに、ジャンジャンはレナンにそっくりです。
そしてマイケルは、なぜかジョアンにそっくりだとスタッフたちの間で評判です。

これからこの子たちがHOJでどんな笑顔になっていくのか、どう成長していくのか、
そして、この子たちが来たことでレオやホセたちがどう「お兄ちゃん」として成長していくのか、
今からとても楽しみです!
今回の旅には同行しなかったレナンも、3人の弟がHOJに来て大喜びです!

実はレナンは近々、他の施設への移動が決まっています。
せっかく兄弟が再会したのに…と思いますが、福祉局の指示もあり、
知的障害や学習障害のある子を指導する専門家のいる施設にいったほうが
レナン自身の将来のためになる、という判断です。
兄弟4人が一緒にいられるこれからの数日間を、楽しい思い出いっぱいにしてあげたいと思います!
アビゲルたちがお母さんのもとに帰る…ついにこの日がやってきました!
本当に待ちわびた、そして、ある意味恐れていた日です。

車にスタッフと6人兄弟、総勢15人も乗り込んでお母さんが住んでいる「バガンガ」という町へ!
ミンダナオ島の東海岸部にある町で、HOJからは車で3時間以上かかる場所です。
太平洋側に面しているので、HOJのそばの海とは風景が全然違って、異国に来た雰囲気です。

町の福祉局でお母さんと会い、ソーシャルワーカーを交えて正式な話し合いをし、
アビゲル、アンジェロ、シエラ、アイアンの4人がお母さんの元に帰ることになりました!

ロウィーとジョリーナは夏休みだけ一緒に過ごして、6月からはまたHOJに戻ることにしました。
このまま実家に戻ったら弟たちの面倒を見たり、親の仕事を手伝ったりしなければならなくなり、
ちゃんと学校に通えなくなってしまう懸念が大きいからです。

この1年間、まさにHOJのアイドルだったアビゲル。この子がいない日々の寂しさは言葉にしようがありません。
でも、一緒に暮らせることになって本当に喜んでいる母と子の姿を見れば、これで良かったのだと思います。

アンジェロも本当に人懐っこい、かわいい子でした。
こんなにおいしそうにご飯を食べる子はこれからもなかなか現れないかもしれません。

シエラはジェリカとジョイジョイという親友に囲まれて、本当に楽しい1年をHOJで過ごしました。
気が強くてしょっちゅう周りの子とケンカしていましたが、翌日にはスパッと水に流せる、きっぷのいい子でした。

アイアンは学校をさぼりがちで、スタッフたちからは問題児扱いされることが多かったですが、
ものすごく絵が上手で、HOJにいた間に、本当にたくさん一緒に絵を描きました。
その絵を母親に「これ僕が描いたんだよ!」と自慢げに見せている姿を見て、胸が熱くなりました。

なにしろ片道3時間以上、車で行くとガソリン代が2500ペソ(約7000円)もかかる場所なので、
そう頻繁には行けませんが、今後もぜひとも、この子たちの成長は見守りたいと思います。
「ガソリン代は出すのでアビゲルたちに会いに行きたいです!」という滞在希望の方、大募集ですよ!
さて、この旅は実はこれだけではありません。続きがあるんです。その話はまた明日!