去年の10月に隣町で保護されてHOJにやってきたレオ。
すっかりHOJになじみましたが、書類上はまだ「一時預かり」のままです。
というのも、彼の誕生日も分からなければ、親戚のだれとも連絡が取れていないからです。
このままではレオがHOJで暮らしていくことに、制度上の問題が出てきてしまう、ということで、
なんとしても彼の親戚を探そうということになりました。
手がかりとなるのはルポンの町で保護されたときに着ていたTシャツと、
本人が書いた氏名、そして、「ブキッドノン」という地域出身だということだけです。
ちなみにブキッドノンというのはHOJからこんなに離れた場所です。
HOJからダバオを挟んで反対側の、ミンダナオ島内陸部。
直線距離で200キロ。道のりなら300キロくらい離れています。
果たしてレオは本当にこんなところから隣町にやってきたんでしょうか?
何度もスタッフのメルヴィンが現地の福祉局に電話をかけたり、文書で問い合わせたりしましたが、
いつまでたっても話が進みません。こうなったら実際に現地に行ってみよう!ということになりました。
片道6時間の調査旅行の始まりです!
ダバオを抜け、丘を越えて北上していくと、高原のような場所が広がっていました。
松の木が生えていたりして、植生も全然HOJの近辺とは違います。空気も冷たく澄んでいます。
ヤシが生えていないのでヤシ葺きの屋根も見当たりません。きっと人々の暮らしも全然違うんでしょうね。
朝の6時にHOJを出発し、昼すぎにようやくTシャツに書いてあった「BUSCO」という地名の看板を発見!
さあ、ここからはひたすら聞き込み調査です!
まずは役所に行って福祉局の人や、村長さんに写真を見せ、話を聞きます。
たいていはこうやって探していけば2~3か所回ったところで親戚が見つかるんですが、
今回はどこに行っても「知らない」との返事。なかなかに険しい道です。
そんな中、「その苗字の人だったら知ってるわよ。確か甥っ子が行方不明とか言ってたからその人じゃないかな?」
という有力情報を入手!一緒に車に乗ってもらって現地まで行き、話を聞いてみます。
これは手応え有り!と思って行ってみたんですが、残念なことにここも人違い。
うーむ、レオがこの地域出身だということ自体が怪しくなってきました…。
果たしてレオの親戚は見つかるんでしょうか? (明日につづく)