今日は朝の6時に「コヤシン!学校だよ!起きて!」と起こされました。
私が学校に通うわけじゃないんだけどな、と苦笑しながら外に出てみると、
ビシッと学校の制服姿に着替えたジャンレたちが待ち構えていました。かわいい!
馬子にも衣裳というか、本当に、2か月前の汚れた服で吹き出物だらけだった頃とは別人のようです。
ジャンレなんてちょっと金持ちの子に見えなくもないくらいですよ。
こちらが小学校1年生になる子たちです。ホセ、レオ、ジャンレ、マイケル、ジャンジャンの5人です!
フィリピンの教育制度の改変に伴い、これまでは「保育園か幼稚園に1年通わないと小学校に入れない」という
システムだったのが、「通学履歴に関わらず6歳から小学校に入れる」というシステムに変わったんです。
今後は落第というシステムも少しずつなくしていって、
最終的には日本のような「年齢と学年を一致させる」システムに落ち着かせたいようですが、前途は多難です。
なにしろ、ジャンジャンもマイケルもジャンレも、名前も書けないどころか、
ビサイヤ語だって満足に話せないんですからね。先生の苦労、推して測るべしです。
ホセは絵を描いたりレゴで遊んでいるときにはすごく集中力もあるし、才能を感じさせる子なんですが、
コミュニケーション能力がどうも年相応に育っていない節があるので、
ちょっと様子見ということで、特殊学級のほうに入ることになりました。
「できないこと」ばかりでなく、「できること」にも注目してくれる先生に当たることを祈ります。
ちなみに、いつもトラックの絵を描き、レゴでもトラックを作るホセが、
昨日、初めて自分の作ったトラックに人間のキャラクターを乗せていました。
これって何か、すごい成長のような気がするんですけど、どうですかね?心理学系の方?
さあ、みんなで初の「登校」です。いやー、見ているこっちがウキウキしてきますね。
しかし学校についてみると早速問題発生!
例年ですと、学年初日は各教室のドアに、クラス分けの紙が貼ってあって、
自分の名前を探してその教室に入るんですが、なんと今年はその紙が貼ってありません!
自分がどの教室に入ればいいのか分からないので、学校中が保護者とこどもたちでごった返しています。
先生をつかまえて「どの教室に入ればいいの?」と聞くと、「まだ決まってないのよねー」というのんびりした返事。
挙句に「名前は?綴りは?何歳なの?」とか、1人1人に聞いて、メモを取っています。
先週、学校の事務所に提出した入学手続きは何だったんでしょう?
フィリピンの学校がどこもこんな体たらくなわけではありません。
何でこんなことになっちゃうんでしょうね?むしろ仕事が煩雑になってるので先生たちも大変だと思うんですが…。
とまあ、不安たっぷりに始まった新年度ですが、こどもたちは初めての学校の1日をたっぷり楽しんだようで、
夕方学校から帰ってくると、かけてきて自慢げに「自分の名前を書く練習をしたよ!」と見せてくれました。
いままでたくさんのこどもたちを見てきましたが、最初から学校が、勉強が嫌いな子はいません。
この子たちの学びたいという好奇心に、学校が応えてくれることに期待したいと思います。