夏休みの間、ずっとサキさんにべったりと甘えていたレオ。
そのレオが、ここ数日、急にサキさんに近寄らなくなりました。
何かいたずらでもして叱られたのかと思ったら、そういうわけでもないようです。
なんだろう?と理由を聞いてみたら、「アテサキのことが怖いんだ」と言います。
ええ?全然怖くないじゃん?俺の方が1000倍くらい怖いだろ?(笑)
気になったので、なんで怖いのか理由を聞いてみたら、あまりにも予想外で、笑ってしまいました。
「夢の中でね。アテサキがオバケになってね、ボクを食べようと追いかけてきたんだ」
なんだそりゃ。(笑)
サキさんにしてみれば完全なとばっちりです。
フィリピンの田舎では、まだ結構真剣におばけが信じられています。
山に住む巨人カプレ、海に住む半魚人ショコイ、森にすむ悪戯好きな小人ドゥウェンディ、
頭が馬で体が人間の化け物ティグバラン、普段は人間に化けている蝙蝠女ワックワック…。
(画像はネットで見つけたものです)
サキさんはレオの夢の中で、どうやらこの「ワックワック」にされてしまったようです。(笑)
うーん。早く誤解が解けるといいですね。
(ワックワックの画像はかなり怖いものばかりだったので、わざと一番怖くないのを載せておきます)
他にもこどもたちは「シスターハウスでこどもの幽霊を見た」とか「マミーズハウスにはコヤシンがいないときでも人影がある」とか、
「怖い夢を見て寝れなくなったから一緒にいてくれ」とか、けっこうリアルにオバケを怖がっているようです。
こどもたちだけでなく、大人たちも習慣的になのか、真剣になのか、結構オバケを怖がっていて、
「木に向かって立小便をするときは妖精を怒らせないようにタビ・タビと呪文を唱えろ」とか、
「山で道に迷ったときはカプレの仕業だ、抜け出すためには着ている服を裏返しに着ろ」とか、
何かくさいなあと思ったら、「妊婦の胎児がワックワックに食べられないように、一晩中古タイヤの切れ端をもやしている」とか
オバケが生活の中にちゃんと根付いていることを感じます。
このくらいのほうが、自然へのリスペクトが生まれて、乱開発とかがされなくてちょうどいいのかもしれませんね。
個人的にはこういう民俗的な話は大好きなので、少しずつネタをためていきたいと思います。