
地方豪族の家で育ち、スペインにも留学し、「言論」で独立を目指した
ホセ・リサール。
都市部の貧困層に育ち、独学から身を起こし、「武力闘争で独立を目指した
アンドレス・ボニファシオ。
超大金持ちの家で育ち、上の二人に憧れつつも、すべてを「調整」して独立を目指した
エミリオ・アギナルド。
三者三様の方法で彼らはフィリピンを「自由な民主主義国」にしようと命を賭けました。
彼らの想いがこの漫画で、少しでも日本の方々に伝われば幸いです。

「世襲」をあまり好ましく思っていない私としては、上述3人の中では一番推したいのはボニファシオですが、
ちょっと彼にはポピュリズム的な危うさがありまして、その危うさは、作中でも描いています。
それでも彼のような火付け役がいなければ、フィリピンの独立運動は大きな力にはならなったのも事実です。
なにしろ、リサールの本はスペイン語で書かれていたんですから。

今日は奇しくもフィリピンの選挙の日。各地の国会議員が選出されます。
130年前に命がけで「民主主義」を目指した若者たちに恥じない選挙となることをいのるばかりです。