ジェレミーとリッキーBを連れてマニラにやってきました!
辿りつくまでの飛行機旅なんかも面白いエピソードがいっぱいあるんですが、
それは後回しにして、とりあえず先に重要な話から。
2人が貨物船会社ブーヴェト・シッピングさんに就職しました!おめでとう!!
こちらの会社は日本の方が立ち上げた会社で、20隻の巨大な貨物船を所有し、
国際的に運用している会社さんです。こちらの会社で2人はまずは運転手見習いから始め、
3年かけて運転手として働きながらいろんな研修をして、船乗りを目指します。
一度船の乗ったら9か月はフィリピンに戻ってこれないそうなんですが、
その間、乗組員たちだけで、規律正しく生活しながら仲良く働かなきゃいけないわけです。
当然、ホームシックになったり、ルールだらけの生活が嫌になったりする若者も多いわけですが、
ここで2人の「児童養護施設育ち」という経験が武器になるわけです。
まずは船の上を模擬体験するような厳しい完全寮生活が始まるんですが、
ハウスオブジョイでずっと育ってきた2人なら、きっと楽しみながら乗り越えてくれることでしょう。
やる気次第では料理長になったり、航海士になったり、船長になることだって夢ではないそうで、
実際にジェレミーたちと同じように田舎から出てきて、10年で船長にまでなった若者もいるそうです。
これは夢が膨らみますね!
これまで自然の中で生きてきた2人が、都会のど真ん中で暮らすのはいろいろ大変だと思いますが、
寮の仲間たちのちょっと海軍っぽいピシっとした緊張感と連帯意識の中で、成長していってくれればと思います。
みなさん、2人の明るい未来のためにお祈りください!
ついにこの日がやってきました!ジェレミーとリッキーBが旅立ちます!
まだ取得できていない書類があるので2人は一足先に、今日ダバオへ行き、
明日私もダバオに行って合流し、マニラの船会社まで一緒に行きます。
職場の様子や同僚たちの働きっぷりを、見学させてもらおうと思います。
飛行機もマニラも初めての2人の、明日の反応が楽しみです。
かくいう私もマニラで空港以外の場所に行くのは10年ぶりくらいなので、人のことは言えませんけどね。
ああ、緊張するー!(笑)
昨日お伝えした漫画、読んでいただけましたか?
本作はボニファシオの物語なので、この革命が最終的にどうなるのかは描かれないまま終わります。
フィリピンの読者にはこの後の展開は周知の事実なのでこれでいいかもしれませんが、日本の読者の方々は
「え?ここで終り?結局革命はどうなるの?」と思うでしょうから、ざっとこの後の出来事をネタバレしておきます。(笑)
まず、スペイン相手にやっていた独立運動ですが、肝心のスペインが、キューバを巡ってアメリカと戦争して負けて、
なんとフィリピンの統治権を賠償金代わりにアメリカに明け渡します。フィリピンを完全にモノ扱いです。酷い話です。
そして、アメリカはスペインよりは「巧妙に」フィリピンを支配、搾取しようとするんですが、
今作に出てきたアルバレスやリカルテのような烈士たちがそんなのに騙されるはずがありません。
アメリカとフィリピンの間で戦争が起きます。想像つくと思いますが、アメリカが勝って独立の芽は摘まれます。
そんな統治が40年ほど続くんですが、そこに日本軍がやってきます。
大義名分は「アメリカに不当に占領されているアジアの同胞を『解放』してあげる」です。
フィリピンの人たちからすれば「頼んでないよ」といったところですが、
アメリカ憎しで日本軍に協力する人も出ます。今作の登場人物の中にも。
その後の歴史は日本のみなさんはよくご存じでしょうから割愛しますが、
フィリピンにとって「独立」は本当に大変な道のりだったんです。
ようやく手に入れた民主主義、未来のこどもたちのために大事に使ってほしいですね。