福祉局から連絡があり、急きょ、2人のこどもたちを受け入れることになりました。
お姉ちゃんのマリアン(10歳)と弟のデイヴ(6歳)です。ようこそ、HOJへ!
とりあえずは緊急の一時入所、という扱いですが、今後の調査次第で
親族と暮らせるようになるか、うちで長期的に育てていくことになるか決まります。
そういう決定が、こどもたちの意志でも、うち(施設)の意見でもなく、
主に福祉局と親の話し合いで決まってしまう現状には今後も声を上げていきたいところですが、
まずはこの2人に、安心して、楽しく暮らせる日々を確保したいと思います。
明日はさっそく新しく入った子たちと一緒にウラワビーチ。素敵な笑顔が見れますように!
新しい子たちがまたHOJにやってきました!
姉のクリスティンメイ(17歳)と、弟のアドイ(13歳)です。
まださっき到着したばかりでゆっくり話できていませんが、
2人とも年齢通りの学年とのこと。
例の「行政区分がおかしいために手続きがものすごく面倒な地域」の出身なので
手間取りましたが、今なら今年度の入学手続きにも間に合います。
勉強が続けられるように、さっそく明日、学校での手続きを進めたいと思います。
2人とも、ようこそハウスオブジョイへ!
数学が得意なジャンデルが、「コヤシン、これ、分かんないんだけど?」と宿題を持ってきました。
なぬ?クアドラティック・フォーミュラを使って、このクアドラティック・エクエーションを解け、とな?(笑)
へえ、「解の公式」と「二次方程式」って英語でこう言うのかーと思いつつも、
どこが分からないのか聞くと、「因数分解で解いた時と、先生に教わった解の公式で解いた時で、答えが変わっちゃう」とのこと。
正直、解の公式など完全にうろ覚えなので、どれどれ、とジャンデルのノートに書いてあった公式に当てはめて
解いてみると、なるほど、答えは-67と-77になり、見るからに答えからかけ離れた数字になります。
(普通に因数分解で解けば解は-1と-11になるはず)
これおかしいぞ?と改めて解の公式をネットで検索したら、ノートに書いてあった公式が間違ってました。
(分子の-bが-bの二乗になってました、写真は間違っている、と言って消したあとです)
書き写し間違えたんじゃないか?と聞いたら「いや、絶対に先生がこう黒板に書いてた」と主張するので、
先生が書き間違ったのかもしれません。まあ、そんなこともあるでしょう。
それより、試しにいくつか類題を作って解かせてみたら、なんとジャンデル「約分」を知りませんでした。
え?なんで?二次方程式を因数分解で解けるのに、約分を知らないってどういうこと?
はい、答えはみなさんもお分かりの通り、「コロナ禍」です。
フィリピンではコロナ禍、2年以上に渡って対面授業がなく、オンライン環境がない地域では、
単に自習用プリントが配られるだけだったんです。
毎週それをやって提出するんですが、採点して戻って来るわけでもないので、こどもたちの学習モティベーションは下がりまくり、
「とりあえず適当に書いて出せば進級できる」状態だったので、本来知っているべき「約分」を知らないまま
二次方程式の解とかを学ぶことになっちゃってるわけです。
おそらく同じことが、理科でも社会でも英語でも起きているわけです。これは学校の先生たちも大変ですね…。
久々に、コロナ禍に大人たちは選挙活動やらパーティーやらやってるのに、
こどもたちが授業を受ける権利を奪われていた、あの頃のことを思い出して憤りを覚えました。
みなさん、日本はそろそろ選挙ですね。投票権、大事に使ってくださいね!