新しい子たちがまたHOJにやってきました!
姉のクリスティンメイ(17歳)と、弟のアドイ(13歳)です。
まださっき到着したばかりでゆっくり話できていませんが、
2人とも年齢通りの学年とのこと。
例の「行政区分がおかしいために手続きがものすごく面倒な地域」の出身なので
手間取りましたが、今なら今年度の入学手続きにも間に合います。
勉強が続けられるように、さっそく明日、学校での手続きを進めたいと思います。
2人とも、ようこそハウスオブジョイへ!
数学が得意なジャンデルが、「コヤシン、これ、分かんないんだけど?」と宿題を持ってきました。
なぬ?クアドラティック・フォーミュラを使って、このクアドラティック・エクエーションを解け、とな?(笑)
へえ、「解の公式」と「二次方程式」って英語でこう言うのかーと思いつつも、
どこが分からないのか聞くと、「因数分解で解いた時と、先生に教わった解の公式で解いた時で、答えが変わっちゃう」とのこと。
正直、解の公式など完全にうろ覚えなので、どれどれ、とジャンデルのノートに書いてあった公式に当てはめて
解いてみると、なるほど、答えは-67と-77になり、見るからに答えからかけ離れた数字になります。
(普通に因数分解で解けば解は-1と-11になるはず)
これおかしいぞ?と改めて解の公式をネットで検索したら、ノートに書いてあった公式が間違ってました。
(分子の-bが-bの二乗になってました、写真は間違っている、と言って消したあとです)
書き写し間違えたんじゃないか?と聞いたら「いや、絶対に先生がこう黒板に書いてた」と主張するので、
先生が書き間違ったのかもしれません。まあ、そんなこともあるでしょう。
それより、試しにいくつか類題を作って解かせてみたら、なんとジャンデル「約分」を知りませんでした。
え?なんで?二次方程式を因数分解で解けるのに、約分を知らないってどういうこと?
はい、答えはみなさんもお分かりの通り、「コロナ禍」です。
フィリピンではコロナ禍、2年以上に渡って対面授業がなく、オンライン環境がない地域では、
単に自習用プリントが配られるだけだったんです。
毎週それをやって提出するんですが、採点して戻って来るわけでもないので、こどもたちの学習モティベーションは下がりまくり、
「とりあえず適当に書いて出せば進級できる」状態だったので、本来知っているべき「約分」を知らないまま
二次方程式の解とかを学ぶことになっちゃってるわけです。
おそらく同じことが、理科でも社会でも英語でも起きているわけです。これは学校の先生たちも大変ですね…。
久々に、コロナ禍に大人たちは選挙活動やらパーティーやらやってるのに、
こどもたちが授業を受ける権利を奪われていた、あの頃のことを思い出して憤りを覚えました。
みなさん、日本はそろそろ選挙ですね。投票権、大事に使ってくださいね!
日本の方からいただいた「マイクロレゴ」というおもちゃ。
説明書つきで「恐竜」や「バイク」などが作れるということで
そういう派手なものはもらってすぐに他の子たちが作ったんですが
「盆栽」というわりと地味なやつは残っていました。(笑)
マイルスが「これやっていい?」と言うので「見た目より難しいぞ」と答えたんですが、
しっかりした集中力で一気に完成させました。やはりこの子は手を動かす系に向いてそうです。
マイルスに「そもそも盆栽って何?」と聞かれて、ジャンデルが盆栽を説明しました。
この町には「まるで盆栽のような木が一面に生えている珍しい山(世界遺産)」があるので、
この町で長く学校に通っている子なら、やたら盆栽には詳しいんですよ。
ちないにジャンデルは学校の課題で「盆栽の苗木を育てる」というのがあり、
種を植えるためのガラス瓶にも、盆栽の絵を描いてました。
昼休みにはまたビバリーがお友達を連れてきました。
今日は「おもしろい本があるんだよ!」と誘ったんでしょうか。
一目散に「隠し絵パズル」の本を取り出すと、「この中に10匹の動物が隠れてます!どこでしょう?」と
友達にパズルを解かせて遊んでました。ああ、どんどん連れておいで。
行政の動きの遅さから、なかなか引き取れずにいた子たちが、近日中にまたうちに連れてこれそうです。
最高の笑顔で迎えるためにも、まずはこの風邪を治さねば!(たぶん原因は通訳の仕事で宿泊したホテルのエアコン)