フィリピンの公立小学校には制服があるんですが、週に1日は体操服の日があって、
HOJの子たちが通う学校では、水曜日に学校指定の青いTシャツを着るんですが、
年度の終わりも近づいた今頃になって、急に「金曜日は学校指定のピンクのTシャツを着ること」というお達しが出ました。
学校で一着130ペソで販売する、とのことだったのですが、納得いかないので、
ダバオで同じ色のTシャツを半額で買ってきました。うーん、学校利権…。
しかもこの色が、今度の知事選挙の有力候補のテーマカラーだ、なんて話を聞いてしまうと、
本当にやりきれない気持ちになります。
ギリギリの生活の中からこどもを学校に通わせている家庭がたくさんあるのに…。
こういう馬鹿なことをしない人が選挙で選ばれて欲しいと、心から願います。頼むぞ有権者のみんな!
さて、今日はアルジェが絵筆を見つけて「お化粧ごっこ」です。よく次から次へと思いつくものですね。
作業が終わると鏡を持ってきて「はいどうぞー」と見せてくれるほどのリアルっぷり。
いったいどこでこんなの覚えたんだろう…?と考えてみて、思い出したのが彼の生い立ちです。
アルジェの実のお父さんは、床屋さんなんです。
お父さんと一緒にいたのは2歳のはじめの頃までのはずですが、
幼い頃に父親の仕事を見たことを、頭のどこかで覚えているのかもしれません。
そういえばよく「床屋さんごっこ」もしていましたっけ。(写真は11月のものです)
私の一番最初の記憶は3歳くらいのときの出来事なんですが、
思い出せないだけで、その前の記憶が実は今の私を形作っているのかもしれません。
こどもと一緒に過ごす時間を本当に大切にしなきゃいけないな、と思います。
そんなわけで、今日はアルジェと「ジェダイごっこ」をしました。
布を体に巻き付けてチャンバラごっこをすると超楽しいんですよ!(笑)
アルジェがたとえ将来思い出せないとしても、この楽しい時間には絶対に価値がある。
そう信じて、こどもたちとの時間を過ごしていきたいと思います!
HOJの敷地内に生えているたくさんのマンゴーの木。
実はこれ、18年前にHOJを建てたときに烏山さんが植えたものなんです。
(一番左が烏山さん、一番右がアイダさん、手前の苗がマンゴーです)
それが今では立派な大木となって、年に1~2回、実をつけてこどもたちを喜ばせてくれています。
12月の天候が良かったからか、今月はマンゴーが大豊作!さっそく収穫することにしました。
使うのは虫取り網に熊手がついたような、こんな道具です。
鉄の棒を曲げて作ってあるんですが、こういう生活に密着した工夫アイテムこそがフィリピンの魅力です。
これを長い竹の棒の先端につけて、もぎ取るように実を取ります。
本当に素晴らしくよくデザインされた、見事な道具だと思います。
マンゴー収穫初挑戦のアヤカとアツシもがんばって、3時間くらいかけて手押し車2台ぶんを収穫!
ぜんぶで100kgくらいはあるでしょうか。まさに大豊作です!
マンゴーってこんなに緑なの?と思うかもしれませんが、黄色く熟成させるのはこれからです。
天然の石灰岩を新聞紙でくるんで、未熟なマンゴーと一緒に箱につめておくと、
3~4日でマンゴーは見事に熟成する!…んだそうです。本当ですかね?
なんでそんなことが起きるのか、調べてみたら、石灰岩に含まれる炭化カルシウムが、
空気中の水分と化学反応を起こしてアセチレンガスを発生させ、
このガスが果実の熟成を促進させるようです。
日本のスーパーなどで販売されているバナナやマンゴーは、
工業的なガスをかけて同じように人工的に熟成させているんだそうで、
それに比べると、うちのやり方のほうが、天然っぽいので、すごくおいしくなるような気がします。
収穫の様子を動画にしましたので、フィリピン文化に興味のある方はぜひご覧ください!
食べれるのは月曜日!みなさん、大急ぎでチケットを取って来週HOJに来れば
マンゴー100kg食べ放題ですよ!(笑)
敷地内の木を切ったことで豊富にあった薪も、ついに底をつき、
久々に山からヤシの枝を拾ってきました。フィデルさんとアツシが早朝から薪割り。
さすが、2人でやると終わるのも早いですね。日が高く上る前には終わっていました。
割った薪は手押し車に集めて薪置き場まで持って行きます。
お手伝いが大好きなアルジェがここでも手伝ってくれてます。ありがとう、アルジェ!
お手伝いといえば、こちら。
ずいぶん前に空手家のゲンリュウくんが作ってくれたこの「飛び石」をアツシが修復するのを、
アルジェがやっぱり手伝おうとしています。うーん、でもさすがにこの大きなスコップを使うのはまだ無理かな…?
…と思ったら結局こうなりました!アルジェの重みで固い土もザックザクです。これはすごい!(笑)
もちろんアツシが1人でやったほうが早く終わるんですが、ここで「邪魔だから見てなさい!」と言わずに、
なんとかしてアルジェにも役割を作ってあげているあたり、彼の心意気を感じます。
「お手伝いしたい」というのはこどもにとっては自然なことなのかもしれません。
こどもたちに「手伝いなさい!」と叱る前に、「こどもが手伝おうとしていた時、自分はどうしていたか」を
反省しなきゃいけませんね…。気をつけます!