ラッセルが「ボクも楽器弾きたい!」と言ってきました。
ビジターさんたちの前でジャンジャンやジャンデルがいろんな楽器を弾いては
「すごーい!」ともてはやされている姿を見せられてましたからね。
さっそくピアニカでキラキラ星を教えたら、ちゃんと集中して練習するので、
これは脈ありだぞ?と本腰を入れて教えてみたら、すぐにそれなりに形になりました。まずはお聞きください!
ラッセルに教えるのにかかりっきりになっていたら、追いつかれる不安か、師匠を奪われる不安か、
ジャンジャンが「コヤシン、合奏しようぜ!」と誘ってきました。かわいい奴め。
何を弾く?って言ったら、なんと、「ハッピーバースデー」を演奏してくれましたよ。
ジャンジャン、ありがとう!
楽器に惹かれる子がいる一方、アリエルは絵の方に惹かれたようです。
これまたジェレミーやジャンデルが自分の描いた絵をビジターに見せて賞賛されてましたからね。
「僕も絵、描きたい」と言うので紙と鉛筆を渡してやると、何も言わずにスイスイと家を描き始めました。
「それ、アリエルの家?」と聞くと「そうだよ」との返事。
これは自分の実家をどう思っているのかを知るいい機会だな、と見ていたら…。
完成した絵はこちら!二階建ての家に庭、食卓を囲む大勢のこども、外に干された洗濯物、
外に止めてある車、最近上空を通ったヘリコプター…。そう、これ、ハウスオブジョイですよ!
しかも、食卓はよく見ると、お誕生日席に大きな人物が座っていて、その前には青い色のケーキ…。
さっきの私の誕生日パーティーじゃないですか。そうか、これが「アリエルの家」か。ありがとうな、アリエル。
アリエルは口唇口蓋裂で生まれ、赤ちゃんの時に手術を受けているので見た目にはあまりわかりませんが、
はっきりとした発音が難しい子音がいくつかあり、それがコンプレックスになっていて会話コミュニケーションが苦手です。
絵、という世界にこうやって興味を持ってくれたのは最高なので、「アリエルの家」を預かる者として、
存分にこの世界を広げてやりたいと思います。