今日も特別な用事はなし…とイージェイと「ヤドカリごっこ」。
ああ、のどかだなあ…と思っていたら、急に「シン!なんかすごい車が来た!警察も来た!」と呼ばれました。
なに?警察!?いったい何が起きた!?
防弾ガラスの重厚な車から降りてきたのは、ダバオの総領事さん!
日系人の調査で近くまで来たので「ちょっと寄ってみた」とのことで。いやー、わざわざありがとうございます!
前に一度パーティーでお会いし、その後も日系人の調査の通訳に同行した時に再会して、
そのたびに「いつでもハウスオブジョイに遊びに来てくださいね!」と言ってたんですが、
まざか本当にサプライズで来るとは…。いやー、びっくりしました!
この総領事さんは、私が何度も問題だと指摘している「実情に合っていない危険度」を
なんとか任期中に実情に合わせたものに改変することを約束してくれています。
今、ハウスオブジョイがあるエリアは危険度が「2」で、マニラよりも危険だということになっているんですが、
これが「1」になれば、より多くの方が安心してこの地を訪れることができるようになるはずです。
領事さん、ぜひともお願いしますよ!
さて、ビジターさん千客万来な時期も落ち着き、HOJはのんびりした日常に戻りました。
とはいえ、のんびりばかりもしていられません。
酷使してきたジープや車のメンテナンスにドドンさんは大忙しです。ありがとう!
イージェイが「コヤシン!ニンジャ!ニンジャ!」と呼び掛けてくるので、
部屋から顔を出すと、「ジャミラ状態」になってました。
おでこと目しか見えてなくてもかわいいなあ…。
そういえば、先日ビジターさんが古いカレンダーで兜を作ってくれた時、
「兜」を4歳児にどう説明すればいいか一瞬悩んで「サムライヘルメット」と言ったら
ものすごく喜んで、ずっとかぶってました。うん、自画自賛ですがいい写真だ…。
日本での講演スケジュールもだいぶ埋まってきたので、最近サボっていた写真整理をしっかりやって、
講演で最高の写真を見せれるようにしたいと思います。
日本から来ている教育学部の学生たちが、どうしても小学校を見てみたいと言うので、
日曜にちょっと小学校に行ってみました。
誰もいないだろうな…と思っていたら、教室に先生がいたので挨拶すると、ペンキ塗りの真っ最中。
「なんで担任の先生が、休日にペンキ塗りを?」と思ったら、
なんと「教室の内装は『まっさら』にすること」というお達しが教育省から出たとのこと。え?何それ?
小学校の教室と言えば、むしろ装飾過多なくらいに掲示教材や壁画でデコレーションされているのが一般的です。
町のシンボルである山や滝、鷲などを壁画として描きこんだり…
イスラム教、キリスト教、少数民族の子が入り混じる学校では、それぞれの礼拝の姿を壁画にしたりしていました。
すばらしいじゃないですか。ねえ?
HOJで支援して作ったサンロケ小学校の「未来教室」にも、学習支援のためのさまざまな
掲示教材が飾ってありました。全部、先生方が工夫して、時間をかけて、自腹まで切って用意したものです。
ですが、教育省からのお達しで、掲示物はすべて剥がし、壁は一色に塗りつぶすことになりました。
理由は「教室環境の改善」だそうですが、だったら扇風機を設置するとか、
ちゃんとした机を用意するとか、黒板をマグネットつくやつにするとか、まともなトイレを設置するとか、
いくらでも先にやることがあるように思います。
さらには「生徒が授業中は掲示物ではなく、先生と黒板に集中すべき」と教育省は言ってるんですが、
生徒は授業以外の時間だって教室で過ごします。
また、授業が先生の独演会だという考え方も、あまりにも前時代的です。
教育について、現場レベルでかかわったことがまったくない人たちが決めた制度なのは明白です。
早く「そういえば昔、そんなこともあったねえ」と笑い話になって、
また教室がにぎやかに彩られる日が来ることを願います。