HOJの大恩人たちがやってきました。まずはアベさんです!
50年以上前の、青年海外協力隊黎明期にミンダナオ島にやってきて、
まだ反日感情も強い中で、農業を教えた大先輩です。
定年退職後からまたフィリピンに来るようになり、それ以来ずっとHOJを支援してくれています。
コロナ以降、なかなか来る機会がなかったんですが、やっと来てくれました。ありがとうございます!

そしてアキオさん!HOJのホームページやネット環境など、ITまわりのことでお世話になりまくっています。
何よりこどもたちからすると「ゲーム機とタブレットを持ってきてくれた」という、偉人なのです。(笑)

初対面のビンビンも「この人があのゲームをくれた人なんだよ」と言ったら
すかさず「ありがとう!」と抱きついていました。モテモテだな、アキオ。(笑)

今回、アベさんは青森のお友達をたくさん連れてきてくれました。
さっそく一緒に遊んでます。「日本から来たビジターさんとはこうやって遊ぶんだよ!」と
ビバリーが新しく入った子たちを引っ張っているのがとてもいい感じです。

これから週末まで滞在してくれます。お互いにとってすばらしい交流になりますように。
マニラに台風が来ているらしく、マニラに就職したジェレミーから写真が送られてきました。
田舎暮らしでは「大雨の時は濡れて当たり前」と生活してましたが、
大都会のオフィス暮らしで「濡れたままエアコンの部屋に行くと寒い」ということを学習したようで、
ゴミ袋で雨合羽を作って出勤したそうです。うん、楽しそうに働いているようで何よりですね。(笑)

2人が住んでいる寮は、船での共同生活を模してなかなかに軍隊チックな厳しい規律があるそうなんですが、
規律ある生活にも年功序列の下働きにも慣れた2人は、
その生活もうまく楽しんでいるようです。いやー、頼もしいですね。

ちなみにミンダナオ島には今回の台風は直撃しませんでしたが、漁師の村の海辺の家などは被害を受けました。
まあ、そもそも海岸線のこんなに近くに家を建てること自体が違法なので、
建てた方も「嵐と高潮が組み合わさったら家が壊れる」ことは覚悟の上だったようで、
サッと避難したので人的な被害は一切なかったそうです。家が壊れた木材を、乾かして薪として売ってました。
たくましいですね。

この漁村の「ヌシ」こと、産婆さんのスィンタさん。赤ちゃんを抱いていたので「またお孫さん?」と聞いたら
「娘のジュビリンの孫さ。アタシのひ孫だよ!」とのこと。おお、ひ孫さんでしたか。

孫が40人くらいいるというスィンタさん、ひ孫の数は分かる?と聞いたら、
「さあねえ?でも見ればアタシのひ孫だって分かるよ」とのこと。いやー、なんだか説得力がありました。
HOJの運転手のドドンさん(50歳)に「ひ孫だってさ、すごいねえ」と言ったら
「そうか?普通じゃね?俺ももう孫5人いるし」と答えが返ってきてビックリ。
ここでは私の方がマイノリティーでした。この村は当分「少子高齢化」とかとは無縁のようです!
HOJのような共同生活では、遊んでばかりもいられません。
こどもたちには、敷地内の掃除、洗濯、薪割り、料理、皿洗いといった仕事があります。
日曜は朝からみんなで大掃除。それが終わればアイスクリームが待ってるぞ、ガンバレ!

ビバリーはマリアンに片付けの仕方を教えながら、本棚の整理をしています。
本のない家で育った子は、「本は背表紙をこちらに向けて並べる」ということさえ知らなかったりするんです。
ちなみにマリアンは「ビバリーはこの日本語読めるの?すごいね!」と、すっかりビバリーを尊敬していました。
ビバリー、誤解は早めにといておいた方がいいぞ。(笑)

そんなビバリーは「お姉ちゃん」と頼られるのがうれしくて仕方ない様子。
さっそくピアノに興味をもったマリアンに、自分も覚えたばかりの曲を教えています。
いやー、たまらない光景ですねえ。

楽器だらけの私の部屋に興味津々のマリアン。ウクレレを貸してあげて、音が出たら大喜び!
こんな笑顔で笑う子だったんですね。

よし、基本を教えてやるか、と思ったら、横でギターの練習をしていたクレッツが
「こうやるんだよ」と教え始めました。「右手はドアノブを回すみたいに…」と、
つい先日私が教えた通りに説明しています。ああ、たまらん!

どうも私は、「自分が教えたことを、こどもが他の子に教えているところ」を見るのが
たまらなく好きなようです。
これからも、小器用な技の数々を、こどもたちに伝えていきたいと思います。